緊急避妊薬

緊急避妊薬

緊急避妊薬について

出典:日本産科婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針」より改変

緊急避妊とは何ですか?

緊急避妊とは、避妊をしないで性交渉をした、あるいは避妊に失敗した場合などに、妊娠を防止する方法です。最も一般的な方法は、緊急避妊薬と呼ばれるものになります。銅付加の子宮内避妊具を使用する場合もあります。緊急避妊法は、性交渉後の数日以内に実施する必要があります。
 

緊急避妊薬の成分は何?

緊急避妊薬とは、避妊目的で使用する経口避妊薬と同様なホルモン剤です。ただし服用方法が異なります。
 

どうして緊急避妊ができるのですか?

服用することで、排卵を抑制する、受精を妨げる、あるいは子宮への受精卵の着床を阻止するため、緊急的に妊娠を回避します。ただし着床してしまった後では、緊急避妊薬は効果はありません。
 

いつ緊急避妊薬を服用するのですか?

緊急避妊薬は、性交渉後72時間以内(およそ3日以内)に服用する必要があります。
 

緊急避妊薬を服用することで、どの程度の効果があるのですか?

高い確率で妊娠を防止しますが、100%ではありません。数%程度は、妊娠してしまう可能性があります。また、緊急避妊薬を頻繁に服用した場合、経口避妊薬を避妊目的で継続的に使用している方に比べると、妊娠率はかなり高くなります。
 

緊急避妊薬は安全ですか?

世界的には、1970年代の半ば頃より使用されており、歴史があるため比較的安全といえます。ただしごくまれに、出血、頭痛、悪心などの副作用が現れることがあります。これは経口避妊薬も同様です。服用する際は、必ず医師にご相談ください。
 

緊急避妊薬の副作用とは?

緊急避妊薬を服用すると、一時的に気持ちが悪くなったり、吐いたりする場合があります。頭痛、めまい、腹痛、乳房緊満などが起こることもあります。ただし、これらの副作用が24時間以上継続することはありません。
 

緊急避妊薬の服用後に注意すべきことはありますか?

緊急避妊薬が効いたかどうかは、服用後すぐにわかるわけではありません。不正性器出血や妊娠初期の出血を月経と区別できない場合もありますので、医師の指示に従って再度の受診をお願いします。
なお、緊急避妊薬の服用後に、再度、無防備な性交渉がおこなわれた場合、それに対して妊娠を防止することはできません。以降は、適切な避妊法の使用をお考えてください。
 

緊急避妊薬を服用したにもかかわらず妊娠してしまった場合に赤ちゃんに影響がありますか?

今まで知られている限りでは、生まれた赤ちゃんに異常があったという報告はありません。
 

どのように緊急避妊薬を服用するのですか?

無防備な性交渉がおこなわれた後、できるだけ速やか(72時間以内)に、1錠を服用してください。ただし服用後、2時間いないに嘔吐してしまった場合には、薬剤の成分が吸収されていない場合があります。再度の服用が必要かを医師にご相談ください。
また、72時間を経過していた場合は、銅付加子宮内避妊具の挿入など、他の方法も検討いたします。
 

緊急避妊と性感染症の関係について教えてください。

緊急避妊薬と銅付加子宮内避妊具は、どちらもエイズを始めとする性感染症(梅毒、淋病、クラミジア、ヘルペスなど)を予防することはできません。性感染症については別途検査もございますので、医師にご相談ください。
 

緊急避妊薬にかかわる費用はいくらですか?

緊急避妊薬の処方は、自費診療となります。費用は以下のとおり、金額は税込みになります。

診察+薬剤説明 24,000円
診察+薬剤説明+超音波検査 30,000円

 

緊急避妊薬の処方を希望される方は

受診方法

お電話でご連絡の上、緊急避妊薬の処方を希望する旨をお伝えください。なお、時間に制限のある対応であるため、医師の勤務状況などによりお受けできない場合もございます。あらかじめご了承ください。
 
TEL:03-3339-2121(代表)
 

緊急避妊薬の説明・同意書

緊急避妊薬の処方を希望される方は、同意書へのサインをお願いいたします。
【緊急避妊薬 説明・同意書】(PDFリンク)