FFR-CT

FFR-CT

FFR-CTとは

従来は冠動脈CT検査とFFRを別々に実施

虚血性心疾患が疑われた場合、従来からおこなわれている冠動脈CT検査は、形態学的評価にとても有用な検査手段です。狭窄がない(冠動脈内腔が保たれている)場合でも、脂質プラークや石灰化の局在をみつけることが可能です。
しかしながら従来の冠動脈CT検査では、狭窄を認めた場合でも機能的な心筋虚血の有無までは評価できませんでした。それ以上に状態を調べるためには、運動負荷心電図、負荷心筋シンチグラフィなどの外来検査や、入院しての心臓カテーテル検査で侵襲的FFR(冠血流予備量比)検査などを追加で実施する必要がありました。
 

一度のCT検査でFFRも解析できるFFR-CT

FFR-CTは、冠動脈CT検査の画像からFFR(冠血流予備量比) を解析することで、狭窄と心筋虚血を同時に評価できる非侵襲的な検査です。
冠動脈CT検査で撮影することはこれまでと同様ですが、狭窄病変を認めた場合には撮影した画像データをスーパーコンピュータで3次元再構成し、数値流体力学に基づく高度な血流シミュレーションをおこなうことで、心筋虚血の有無も判定できます。
 

FFR-CTによる判定冠動脈CT検査によって撮影された3Ð画像上で、FFR値0.80以下の部位は赤く表示され、機能的な心筋虚血ありと判定されます。解析にはすでに撮影された冠動脈CT画像を使用しますので、カテーテルを用いた侵襲的FFR測定は必要ありませんし、新たなCT撮影をおこなう必要もありません。また虚血なしと判定されても、継続的に再評価することで、治療がうまくいっているかも評価できます。
 

FFR-CTのメリット

  • 追加撮影やカテーテルを用いた検査不要(新たな被ばくや造影剤使用が不要)
  • 患者さんの身体的、時間的負担の軽減(検査入院の必要がなく、外来で検査可能)
  • 分かりやすい画像(冠動脈病変部位が数値と色別で示される)

 

FFR-CTを受けていただくにには

FFR-CTの解析には一定の条件があり、患者さんごとに適応を判断する必要があります。また他院で撮影した冠動脈CT画像データからの解析はできません。FFR-CT検査を希望される方は、循環器内科外来をご受診ください。また近隣医療機関の先生方におかれましては、河北総合病院 循環器内科の水村までご相談、ご用命ください。

FAXでご紹介の際は、以下のPDFをご利用ください。パソコン上で、PDFに入力可能です。

冠動脈造影CT検査申込書・紹介状(FAX用)