前立腺肥大症に対する最新式のレーザー手術(PVP)

前立腺肥大症に対する最新式のレーザー手術(PVP)

前立腺肥大症とその治療方法

男性特有の臓器である前立腺は、膀胱のすぐ下で尿道を取り囲んでいます。その前立腺が加齢とともに肥大(腫大)していく病気が前立腺肥大症です。肥大した前立腺が尿道や膀胱を圧迫すると、「尿の出が悪い」「頻繁にトイレに行きたくなる」「排尿後もすっきりしない」「尿がたまっているのに全くでない」など、様々な症状が出現します。
通常、前立腺肥大症の治療は飲み薬の治療から開始します。それでも効果が不十分な場合や、薬の長期服用を避けたい場合は、手術治療をおこないます。

従来の前立腺肥大症手術とは

従来型のTUR-P手術とは

電気メスを用いて前立腺を内側から細かく削り、細くなった尿道を広げます。
・手術中の出血量がやや多い
・血液を固まりにくくするお薬(抗凝固剤、抗血小板剤など)を飲んでいる患者さんには手術が困難
・低ナトリウム血症を起こすことがある
・手術後のカテーテル(管)留置が4、5日必要で、入院期間も1週間以上になる
など、デメリットが多くなります。

最新型の光選択式前立腺レーザー蒸散術(PVP)は従来型の問題点を克服しており、より患者さんに優しい手術です。“PVP”は既に欧米などで多くの治療実績があり、日本でも2011年に保険適用となりました。

前立腺肥大症に対する最新式のレーザー手術(PVP)とは

この手術方法は、今までの電気メスを用いた手術に比べると、出血や合併症が起こる可能性が少なく、入院期間も短くなります。また、今まで手術を受けることができなかった、血液を固まりにくくするお薬(抗凝固剤、抗血小板剤など)を服用中の方でも、手術が受けられます。

光選択式前立腺レーザー蒸散術(PVP)

光選択式前立腺レーザー蒸散術(PVP)

“PVP”は緑色のレーザー光(グリーンライトレーザー)を使用します。この光は血液中のヘモグロビンに選択的に吸収され、強い熱エネルギーを生じさせる特徴があります。手術では内視鏡で確認しながら血流の豊富な前立腺組織にこのレーザー光を照射することで、組織が瞬時に加熱・気化(蒸散)され、同時に表面に1-2mm程度の薄い凝固層ができます。

“PVP”は、緑色のレーザー光による前立腺肥大組織の強力な蒸散効果と、確実な止血凝固効果が発揮されるため、前立腺肥大症による尿道や膀胱への圧迫とそれによる症状を効率的かつ安全に改善します。

診療実績

手術実績(件) 2018年度 2019年度 2020年度
経尿道的前立腺レーザー蒸散術(PVP) 70 54 39

当院では2015年7月からPVPを導入し、現在(2021年7月)までに300件以上の治療実績があります。下記のグラフは2015年から2019年に当院で実施した232件を対象とし、術後の改善効果を調査したものになります。

IPSS(国際前立腺症状スコア)

国際前立腺症状スコアとは、前立腺肥大症の症状を点数にしたもので、症状が重いと点数が高くなります。術後、速やかに症状が改善しています。

最大尿流率(ml/sec)

おしっこの出る勢いを示しています。手術によって、倍以上に回復しています。

残尿量(ml)

排尿後の膀胱内に残っている尿の量です。速やかに残尿量は減少しています。

PVP手術に関する よくあるご質問

Q.入院期間はどのくらいですか?

A.前日からの入院で、4泊5日程度です。

Q.手術後、カテーテル(管)はどれくらい入れておくのですか?

A.通常は手術の翌日にカテーテルを抜くことができます。

Q.手術後の痛みが心配です・・・

A.手術に用いる内視鏡は非常に細く、手術後のカテーテル留置期間も短いので、術後の痛みは殆どありません。

Q.性機能への影響はありますか?

A.患者さんの99%(勃起障害の無い)は、手術をおこなった事による勃起障害はみられません。ただし逆行性射精(射精の際、精液が膀胱側に流れる症状)につきましては、ほとんどの方にみられるといわれています。

Q.入院費用(手術費用)はいくらかかりますか?

A.保険適用ですので、3割負担の方で約12万円程度です。詳しくは受診時にお尋ねください。

Q.夜中の排尿回数が多くて困っているのですが、治りますか?

A.前立腺部尿道を広げるので、尿の勢いや残尿量は改善しますが、昼夜とも頻尿は必ずしも改善はしません。

光選択式前立腺レーザー蒸散術(PVP)を受けるには

河北総合病院 泌尿器科をご受診ください

泌尿器科の外来担当医表は泌尿器科トップページをご覧ください。

※紹介状をお持ちでない方は、初診の保険外併用療養(選定療養)費として5,500円(税込)を別途お支払いいただきます。