生活習慣病、冠動脈疾患、脳梗塞に関する
臨床研究のお知らせ

臨床研究のうち、観察研究（対象となる患者さんの診療データのみを匿名化して用いる研究）においては、患者さんに対して研究を目的とした積極的な侵襲や介入がないため、国が定めた倫理指針に基づき、「必ずしも対象となる患者さん一人ひとりから、臨床研究ごとに直接同意を得る必要はない」とされております。しかし、「研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を通知または公開し、さらに可能な限り拒否の機会を保障する事が必要」とされており、このような手法を「オプトアウト」といいます。

つきましては以下のとおりオプトアウトを実施しますので、生活習慣病、冠動脈疾患、脳梗塞の治療で当クリニックに通院されている患者さんに関しまして、診療情報を用いた臨床研究へのご協力をお願いいたします。
　

研究概要

課題名

一次予防・二次予防のためのLDLコレステロール目標値達成度に関する患者・医師の性差
　

研究機関

河北ファミリークリニック南阿佐谷
　

対象となる方

当クリニックで生活習慣病（脂質異常性、高血圧、糖尿病）、冠動脈疾患（狭心症など）、脳梗塞の後遺症のため通院されている、40～79歳の方が対象です。
上記の既往がある方は、動脈硬化疾患（冠動脈疾患や脳梗塞など）にかかることを予防するために血中のLDLコレステロールを適切な値に保つことが重要です。そのため、今回の研究対象者となります。この研究を実施することによる患者さんへの新たな負担はありません。
　

目的・意義

当院で脂質異常症（特に高LDLコレステロール血症）の評価や治療を受けている方の診療情報を用いて、性別や病気のリスクに合わせた治療が実際に適切に行われているかを評価します。適切に脂質異常症の治療が行われていない方の特徴を明らかにすることで、皆さまに対して更に質の高い医療を提供できるようになります。
　

方法

2022年4月～6月に受診した患者さんの年齢、性別、既往症、検査データ（LDLコレステロール、HbA1c, 腎機能など）、血圧、内服薬に関してカルテを閲覧し、情報を集めます。性別に関しては、保険証に記載のある性別（戸籍上の性別）の情報を用います。性自認（自分の性を、どの性別と認識しているか）に関する情報は収集しません。
研究期間は河北総合病院の倫理審査委員会の承認日（2022年12月7日）～ 2024年3月31日です。
　

情報公開について

専門学会（日本プライマリケア連合学会など）での学術発表や、学術誌における論文出版を予定しております。学術誌や専門学会等に研究成果を報告する際は、データを「LDLコレステロールの管理目標値に達していた人は全体の何パーセント」のように数字で集計します。
　

個人情報等の取り扱い

本研究で取り扱う患者さんの要配慮個人情報は、患者番号（ID）と既往症です。その他の個人情報（氏名、住所、電話番号）は取り扱いません。データを解析する前にIDを削除し、匿名化データとしてから解析をおこないます。患者さんの個人情報と匿名化データを結びつける情報（連結情報）は、本研究の個人情報管理者が研究終了まで院内ネットワークにあるパソコンで厳重に管理し、研究の実施に必要となった場合に参照します。また、研究終了時にデータを完全に抹消します。
　

患者さんへの不利益

カルテ上の調査であり、不利益になることはありません。
また、この研究を拒否される場合も不利益になることはありません。
　

利益相反について

本研究に係る利益相反はありません。
　

当研究に関するお問い合わせ

この臨床研究に関してのご質問、あるいは研究を拒否される場合には、平日9:00～17:00の時間内に以下の連絡先までお問い合わせください。
　

問い合わせ先

河北ファミリークリニック南阿佐谷　家庭医療科　山下 洋充
住所　：　東京都杉並区阿佐谷南1-16-8
Tel　：　03-5356-7160