新人広報と学ぶ
おとなのワクチン
~かかりつけ医を持ちましょう~
広報課の新人が、創立93周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
こんにちは、新人広報 阿佐美です。
新型コロナワクチンの話題を、目・耳にしない日はない昨今。あたりまえですが、ワクチンは新型コロナウイルスに対するワクチンだけではありません。ワクチンへの関心が高い今、あらためて、ワクチンについて学んできました。
ワクチンの役割
世の中には多くのウイルスや細菌があります。ワクチンはウイルスや細菌の毒性を弱めたり、無毒化にしたりしたもので、それを接種することによって病原体に対する免疫を作り出します。ワクチンの役割は2つあります。
個人を守る
ワクチンを受けると、その病気に対する免疫があらかじめ体の中に作られ、本当の病原体が体の中に入ってきた時に発症や重症化を予防することができます。
社会を守る
多くの人が予防接種を受けることで免疫を獲得していると、集団の中に感染した人が出ても流行を抑えることができる「集団免疫効果」が発揮されます。これは病気などでワクチンを接種することができない人を、病気から守ることにもつながります。
図解されるとわかりやすいですね。感染が途中で途切れたら、その先には広がらないということですよね。一種の防波堤ともいえるかも。
おとなが打つべきワクチン
成人が打つべきワクチンをいくつかピックアップしましょう。
麻疹・風疹ワクチン
風疹は、発熱・発疹・リンパ節の腫れを3つの特徴とする感染症です。現在は乳児の時点でワクチンを打つことが定期接種になっていて、それ以降、全国的な流行は非常に減りました。しかし、それでも何年かに一度は風疹の大流行が起こる年があります。
風疹は、抗体検査やワクチン接種に公費で補助を受けられます。昭和37年から54年の間に生まれた男性、19歳から50歳までの妊娠を希望している女性、またその同居者など、いくつかの条件がありますので詳細は医療機関にお問合せください。
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹は身体の左右どちらかにだけ帯状にブツブツと水ぶくれができる病気です。過去に水疱瘡にかかったことがある方は、誰でも帯状疱疹になる可能性があります。統計的には50歳以上、特に70歳以上で数が増えるといわれています
肺炎球菌ワクチン
2020年の統計では、肺炎は日本人の死亡原因の第5位(厚生労働省 令和2年(2020)人口動態統計)を占めます。肺炎球菌は成人の肺炎の原因として最も多い菌になることがわかっています。肺炎球菌ワクチンを打つことで、肺炎の減少や重症化の予防が期待できます。
インフルエンザワクチン
年度によって効果は多少変わりますが、おおむね3~6割程度の発症が抑えられるといわれています。高齢者では、インフルエンザワクチンによってインフルエンザでの入院率が低下したという研究もあります。
ワクチンというと乳幼児、赤ちゃんのイメージがありましたが、おとなが打った方がよいワクチンもたくさんあるのですね。
かかりつけ医
新型コロナワクチンを接種できる場所として頻繁にその名称が出るようになった「かかりつけ医」。ですが普段から元気でほとんど病院に行ったことがないという人にとっては、馴染みのないものかもしれません。日本医師会では、その定義を「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」としています。かかりつけ医というと、一般的には内科の医師が多いイメージがありますが、信頼できる医師がみつかれば他の診療科でもかまいません。「ワクチンの相談」をきっかけとして、自宅や職場の近くに、かかりつけ医を探してみるのもよいかもしれません。
何かの時に相談できる医師がいる、というのはとても心強いことですよね。健康で過ごしているのはなによりだけど、自宅近くの病院の評判にもアンテナはってみようかな。
河北ファミリークリニック南阿佐谷■診察内容:<外来診療>/急性疾患への初期対応(発熱、腹痛、頭痛など)/生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病など)に対する標準的な治療/小児から高齢者まで、全年齢を対象とした医療の提供/複数の診療科にまたがる状態に対する統合的なケア/診断・治療のみではなく、保健・福祉・介護などへの懸け橋としての機能/睡眠時無呼吸症候群に対する検査・治療(一部他院とも連携して治療をおこないます)/禁煙外来/特定検診 |
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阿佐美
プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。あらかじめご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。