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新人広報が伝える
河北透析クリニック
~幸せに生きる~

広報課の新人が、創立93周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
 
河北透析クリニックをご存知ですか。河北総合病院では、1971年から50年に渡り阿佐谷の地で透析医療をおこなっています。1992年に河北総合病院から透析専門施設「河北葦クリニック」として独立し、地域の透析患者さんと共に歩んでまいりました。2018年3月に、名称を「河北透析クリニック」として隣接地に新規開設しました。
 

腎臓の働き

腎臓の働きは、体内の環境を一定に維持することです。体内に溜まった老廃物を排泄するほか、水分量や体内の成分を一定の値に保つ働きをします。また、内分泌的な機能もあります。
 

慢性腎臓病(CKD)

糖尿病や高血圧などにより、腎機能に障害が起きた状態が続いた場合、慢性腎臓病(CKD)といいます。一旦悪くなった腎臓をよくすることは難しいため、定期的な受診の中で腎臓を傷めないようにすることが大切です。CKDになると、腎臓の機能が次第に損なわれていきますが、腎障害の症状はわかりにくく、末期になって初めて体に大きな異常が現れる患者さんも少なくありません。

腎臓の機能 腎障害で起こる異常
水・電解質の調節機能 水の調整 浮腫(むくみ)
高血圧
肺水腫(肺に水が溜まる)
電解質の調整 アシドーシス(体の酸性化)
高カリウム血症
高リン血症
排泄機能 老廃物の排泄 尿毒症(気分不快、食欲低下、嘔吐、意識障害など)
内分泌機能 造血ホルモンの産生 貧血
ビタミンD活性化 低カルシウム血症、骨の量、質の低下

 

透析とは

末期の腎障害になると、生命の危機につながるため、腎臓に代わってその役割を果たしてくれる治療法が必要となります。すべての役割を果たせる治療法は腎移植しかありません。しかし、腎移植をおこなわない場合に、最も重要な役割である、水・電解質の調整、老廃物の排泄を代行してくれる治療法が透析です。つまり透析とは、腎臓の働きの一部を機械で補う治療法です。
 
透析という言葉は聞いたことはあるけど、実際にどんなことをおこなうのかはわからないですよね。腎臓の働きの一部を補ってくれると聞いたらわかりやすいです。腎臓の役割はたくさんあり、CKDについては、河北医療財団の魅力!vol.2「腎臓内科」をご覧ください。
 

透析の種類

透析には、血液透析と腹膜透析という2種類の方法があります。医師やご家族と相談の上、ライフスタイルなどを考え、患者さん自身で選ぶことができます。また、必要に応じて、途中で透析方法を変更しなければならないときもあります。透析は腎臓の機能を回復させる治療法ではありませんので、途中で腎移植を受けない限りは、生涯続ける必要があります。また、余分な水分・塩分や老廃物の排泄ができるといっても、健康な腎臓と同程度の役割が果たせる訳ではありませんし、透析では補えない腎臓の機能もあります。そのため多くの場合、透析療法に加えて様々な薬の助けも必要になります。よりよい透析生活を送るためには、食事の内容や塩分・水分などの摂取量に気を付けるなど、自己管理も大変重要です。
 
ライフスタイルにあわせて透析の方法を選べることができるのはとてもいいですね。透析にマイナスなイメージがある方は、自分が納得できるまで医師に相談することが大切です。
 

河北透析クリニックの特徴

~しっかり食べて、しっかり運動。彩のある透析生活を~

透析クリニック ロビー
透析クリニック 準個室
透析クリニック 透析室
透析クリニック 運動室

 

1.専門スタッフによる運動療法

透析クリニック 透析・運動ノート運動療法は透析患者さんに対して、心機能や低栄養状態、貧血、睡眠の質を改善し、不安をやわらげ、透析効率を改善するなどの効果をもたらすことが明らかにされております。このため、運動習慣がある透析患者さんと運動習慣のない患者さんでは生命予後に有意差があり、週あたりの運動回数が多い人ほど生命予後がよいことがわかっております。当院では、専属の理学療法士が透析中の運動、透析のない日の運動療法を支援させていただいております。ベッド設置タイプのエルゴメーターがあり、透析中の運動が可能です。3Fにはリハビリテーション室があり、透析時間外の運動療法をご案内しております。また、運動ノートをお渡しし、ご自宅で無理のない範囲で継続的に運動されることをおすすめしております。筋力低下予防のため、運動の継続が大切です。

 

2.生活の積極サポート、河北総合病院の専門医と連携した合併症治療

合併症予防には、自己管理が大切です。食事やバスキュラーアクセス(透析のための血管)管理、感染予防など、スタッフが積極的にサポートさせていただいております。食事療法は、管理栄養士の個別指導を受けていただくこともできます。透析が始まると、しっかりタンパク質を摂取することが大切です。栄養状態を保つよう心がけましょう。フットチェックも定期的におこなっており、皮膚トラブルなどは河北総合病院の専門医に相談し、末梢血管外来へご紹介しています。入院によるカテーテル治療などの必要に応じた集学的治療もご案内しております。重大な合併症である心血管系疾患や脳卒中などの緊急疾患に関しては、河北総合病院 救急外来と連携し、迅速に対応いたします。
 

3.快適な透析環境

厳格な水質管理のもと、超純水透析液を作成しオンラインHDF(透析液置換慮過透析)をご提供しております。また、体圧分散マットや電動リクライニング、無風無音の輻射式冷暖房など、長時間の透析だからこその快適な環境をご用意しております。無料Wi-Fiやコンセント、TVモニターなどもご利用可能です。広い介助スペースをご用意しておりますので、車イスの方にも安心してご利用いただけます。また、落ち着いた雰囲気の準個室も、12室ご用意いたしました。
 

4.送迎や院内介助などのサービス

「無料送迎」による通院支援、介護スタッフによる「院内付き添い介助サービス」、「無料バスによるJR阿佐ヶ谷駅へのお送り」などを実施しております。
 
一生続けることだからこそ、快適におこないたい透析。自分にあったスタイルをみつけ、安心して透析が受けられるといいですね。
 

河北透析クリニック

河北透析クリニック■診察内容:血液透析(HD)/血液慮過透析(HDF)/血漿吸着療法(LDL吸着療法)/血球吸着療法(GMA)/院内リハビリテーション室における心大血管リハビリテーション
■特色:1971年より血液透析を開始/ベット数56床(他。隔離対応2床)/1階準備個室12床/2階 パーテーションあり24床、なし20床/スタッフ数医師10名(内常勤1名)、看護師19名、臨床工学技士17名、その他6名/最大受入れ患者数224名/透析液 日本透析医学会水質基準に基づく「超純水透析液」/河北総合病院との連携による急変事対応、シャント手術、各種血液浄化療法も実施/理学療法士による透析中の運動療法/院内サービス
■主要機器・設備:透析装置(逆浸透精製水製造システム2台、透析用剤溶解装置2台、多人数用透析液供給装置3台、透析用監視装置3台)/透析装置「オンラインHDF(透析液置換慮過透析)装置」/無料Wi-Fi
■医師数:常勤1名、非常勤9名

河北透析クリニックのホームページはこちら

 
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Vol.2 新人広報と学ぶ「腎臓内科」(2020.7.30)
 

2021.7.21

 

阿佐美

プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
 


 
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。予めご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。

 
 
 

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