新人広報と学ぶ
今年も気を付けましょう、熱中症
広報課の新人が、創立93周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
今年も暑い夏が始まりそうですね。太陽に照らされる夏は、暑い中で動くのでいつもより疲れやすくなります。毎年の注意喚起となりますが、今年も熱中症に気を付けましょう。
再度熱中症への理解を深めましょう
熱中症とは高温多湿な環境に体が耐えられなくなってしまい、体温が異常に高くなるなどの様々な健康上の問題や症状が起きることです。人には運動や作業をすると体温が上昇し、汗をかくことで気化熱により体温を下がるメカニズムがありますが、汗をかくと体内の水分や塩分(ミネラル)が減少していきます。水分や塩分が少なくなったまま長時間の運動や作業をおこなうと汗の量が減ることで体温を下げる能力がなくなってしまい、様々な熱中症の症状が現れてきます。特に高温多湿の環境下では、汗が蒸発しないため体温を冷やすことができず、危険度が高まります。また、体温調節や水分摂取が難しいお子さまやご高齢の方は、特に注意が必要です。熱中症は命に関わります。今一度、正しい熱中症への理解と意識付けが重要です。
総務省の調べによりますと、一年で熱中症が多い6月~9月(令和2年)の搬送数は、64,869人・死亡数は、112人だそうです。熱中症と聞くと、直接関係ないと思われがちですが、この4か月で112人の方が亡くなられているとはとても恐ろしいことです。誰にでも起こりえることなので、家族や友人も含め周りにいる方で注意をすることが大切です。
熱中症の対応方法
決して自己判断はせずに以下の場合は、対応に注意しましょう
・頭痛、吐き気または嘔吐、汗が異常にでる、またはまったくでない場合は、医療機関を受診または相談をしましょう。
・意識がない・けいれん・言動がおかしい、体温が非常に高いときは救急車を呼びましょう。
身近な方が熱中症かなと思ったときの対応方法
1.移動 風通しのよい日陰や冷房が効いている室内に移動させましょう。
2.冷やす 衣服を緩めて首、脇の下、太もものつけ根を冷やしましょう。
3.水分 十分に水分を摂取しましょう。塩分を含んだスポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。
(嘔吐や意識がないときなど、自分で飲めない場合は無理に飲ませないようにしてください。)
熱中症の予防ポイント
・喉が渇いていなくても、こまめにミネラルを含んだ水分補給をしましょう。また、入浴中や睡眠時も汗をかいていますので、入浴前後や起床後は水分補給をしましょう。
・熱中症警戒アラートなどを参考に猛暑時間帯の不要・不急の外出を控え、夜間のエアコン使用などを心がけましょう。
・帽子や携帯扇風機、日傘などで暑さを避けましょう。
・マスク着用時は特に注意し、運動はできる限り控えましょう。
コロナ禍のマスク生活で、熱中症になりやすいと頻繁に注意喚起されていますね。暑い中でマスクを着けて出かける際は、必ず水分補給を忘れずに。できたら、定期的に10分に1回はマスクをとって冷たい空気を吸い込むことも必要です。
救急救命士のコメント
メディアでも毎年のように熱中症の特集が報じられておりますが、近年の熱中症患者数は全国でも5万人を超えており、残念ながら命を落としてしまう方もいらっしゃるのが現状です。特にご高齢の患者さんが自宅で熱中症になるケースが多く、「エアコンが苦手で使用を控えた」「水分を摂るとトイレに行く回数が増えるのを気にしてしまう」といった理由などで熱中症に陥ってしまう方が、見受けられます。また、若い方でも自分は大丈夫だと思い、スポーツや屋外での作業中に熱中症の症状が出現し、気づいたときにはご自身で水分が摂れなくなってしまったり、意識がもうろうとしてしまったりなどで病院へ搬送される方が目立ちます。何か少しでも体の異変を感じたら決して我慢したりせず、休息を取りながら行動することがポイントです。
熱中症予防は他人事と思わずに、1日を通したこまめな水分補給と気温の管理が重要です。ご家族内や職場内、ご友人同士で注意し合いながら予防しましょう。
【救急集中治療科】ページはこちら ■診察内容:傷病の種類、年齢によらず可能な限り救急患者さんをERで診療/必要に応じて各専門科にコンサルテーション実施/研修医が救急診療をする際は、必ず救急専門医、もしくは各科指導医が指導/トリアージナースにより、緊急度・重症度に応じた診察の順番を決定 ■特色:ER型救急診療に加え、6床の救急ICUを管理運営/救急外来には小児から高齢者まで救急搬送で内科系、外科系を問わず様々な疾患、傷病の患者さんが来院/救急救命士がスタッフに加わり、消防庁と同等の病院救急搬送車を駆使し、各医療機関と連携し救急患者さんの搬送を実施 ■医師数:常勤5名、非常勤2名 |
阿佐美
プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。予めご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。