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新人広報が学ぶ
「小児の舌下免疫療法をご存知ですか?」

広報課の新人が、創立93周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
 
やっとスギ花粉の季節が終わりました。でも終わったからといって、安心はできません。実はトマトのアレルギー、その多くが花粉症との交差反応によって引き起こされているんです。私の友人にも、幼い頃から重度のアレルギー体質で、トマトなどを食べることができず困っている方がいます。花粉症の治療でトマトも食べられるようになったら嬉しいですよね。
今回は河北総合病院 小児科でおこなっているアレルギー療法の1つ、「舌下免疫療法」についてご紹介します。

 

舌下免疫療法とは

舌下免疫療法は、自宅で服用できるので続けやすいことが利点です。スギ花粉症、ダニアレルギーの改善におすすめです。舌下免疫療法の方法は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)が含まれる薬剤を舌の下に1分間ほど置き、体内に取り込みます。舌の下から入ったアレルゲンは、リンパ節から全身に広がります。この投与は初回投与から1週間後に増量し、その後は一定量を長期間(継続して3年以上を推奨)服用します。徐々に量を増やすことで、体のアレルゲンを慣らしていきます。長期に渡り、正しく治療をおこなうことによって、症状を抑える効果が期待できます。また、症状が完全には抑えられない場合でも、症状を緩和しアレルギー治療の薬を減らすことができます。
 
頻繁に通院しなくても、家で服用ができるのは続けやすいですね!舌の下に1分間ほど置いておけばよいというのも、短時間でできるのでいいです。
 

効果はどれくらいあるの?

スギ花粉症やダニのアレルギー性鼻炎による鼻水や鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギー症状が軽減され、薬の服用量を減少させることが期待できます。更には、他の花粉に対するアレルギー発症予防や、喘息発症予防の効果、生の果物や野菜を食べると口がピリピリする症状の緩和効果も期待できると報告もあります。
 
私の友人も、特定の果物を食べると口の中がピリピリするといっていました。育ち盛りのお子さまには、いろいろな食べ物を楽しんでもらいたい…美味しいものを食べるためなら、治療も頑張れそうな気がしますね!
 

副反応はあるの?

口の中に、アレルギーの原因となるものを投与しますので、アレルギー反応がでる可能性があります。舌下免疫療法開始直後や増量期に副反応が現れることがあります。ダニの舌下免疫療法の副反応は、スギ花粉症の舌下免疫療法よりも強く起こりやすいとされています。気管支喘息とアレルギー性鼻炎の両方を持っている方に舌下免疫療法をおこなうと、気管支喘息の症状を一時的に悪化させる可能性があるため、しっかりと気管支喘息の症状がコントロールされていないと開始できません。舌下免疫療法中に気管支喘息の悪化があれば、一時的に舌下免疫療法を中断することもあります。口の中の違和感や鼻炎症状がでたときには、普段の治療で使用しているお薬の併用は可能です。ステロイド(副腎皮質ホルモン)の飲み薬の併用は免疫療法の効果をさげますので、常用しているお子さんは治療ができません。ステロイドの点眼・鼻噴霧・吸入・軟膏は併用可能です。

以下の副反応があった際は、主治医にご相談ください。
・口の中の腫れや口内炎などの口腔内のアレルギー症状
・のどのかゆみ
・くしゃみ、鼻汁などの鼻炎症状
・吐き気・腹痛などの消化器症状
・ぜんそくや息苦しさなどの呼吸器症状
・意識消失などのアナフィラキシーショック
 
併用ができるものと、できないものをきちんと把握することが大切なんですね。
 

どれくらい治療をすればいいの?

まずは、1~2年間での効果を確認します。効果があれば合計3~5年間の治療をすすめています。効いているかは、1~2年間続けないとわかりません。また、短期間で治療を終了すると、治療終了後の効果が持続しないと考えられます。舌下免疫療法は毎日服用しなければなりません。そして治療開始から長期間(3~5年)継続します。
 
治療には、かなりの時間がかかるんですね。ですが舌下免疫療法は、自宅で服用できるのが大きなメリットです。大変だとは思いますが親子で頑張って、アレルギーの悩みがなくなってくれると嬉しいです。
 

治療が受けられない場合もある?

・喘息の発作や症状が激しいとき
・口内炎などの口の中に傷や炎症があるとき
・風邪をひいているときや体調が悪いとき
・抜歯など口の中の手術や治療をおこなったとき
 
口の中に炎症がある、歯の治療をしているときは、必ず主治医に相談することが大切です。私が小さい頃は、アレルギーといえば牛乳や小麦粉のイメージでした。アレルギーを持つ友人は、もっと早く舌下免疫療法を試すことができていたら、小さい頃からトマトを食べることができていたのかなといっていました。お子さまのアレルギーで悩んでいる方は、ぜひ一度、主治医に相談してみてはいかがでしょうか。
 

【小児科】ページはこちら
■診察内容:アレルギー:気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、食物依存性運動誘発アナフィラキシー/発達心療:自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、不登校、愛着障害など/内分泌・糖尿病・生活習慣病:低身長症、甲状腺疾患、思春期遅発症/早発症、肥満症/検尿異常・夜尿症・便秘症/神経:てんかん、運動発達遅滞など/その他:体重増加不良、起立性調節障害、ダウン症など/乳幼児健診:6-7ヶ月健診
■特色:小児入院相談専用ライン/一般診療:午前中のみ対応/専門外来:全て予約制であり、主に午後診療
■医師数:常勤10名、非常勤2名

 

2021.6.16

 

阿佐美

プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
 


 
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。予めご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。

 
 
 

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