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新人広報と学ぶ
リハビリテーション科
~病院でのリハビリテーション~

広報課の新人が、創立92周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
 
先日、ベッドから床へとダイブした際に腕を怪我してしまい、しばらく不自由を強いられた阿佐美です。
怪我といえば、実は病院に就職するまで「リハビリテーション」は大きな怪我を治療した後におこなうもの、というイメージを持っていました。でも「病院」でのリハビリテーションは怪我に限るものではないのです。

 

リハビリテーションを必要とする多くの疾患

河北総合病院リハビリテーション科では、下記の疾患を中心に、入院直後よりしっかりとリハビリを提供しています。

・脳血管疾患:脳卒中、神経難病など
・運動器疾患:上下肢骨折、靭帯・腱損傷、脊椎疾患、手指疾患、スポーツリハビリなど
・呼吸器疾患:慢性閉塞性肺疾患、肺炎、肺がんなど
・循環器疾患:心筋梗塞、狭心症、心不全など

疾患に関わらず、寝たきり予防のためのリハビリテーションもおこなっています。

【リハビリテーション室の様子】

 
手足の怪我の他に、脳、肺、心臓など、本当にいろいろな病気がリハビリテーションを必要としているんだなぁ。上記に限らない疾患で入院している患者さんにも対応することができるよう、河北総合病院のセラピストは、全病棟へ関わることができる体制を組んでいるんですって。
 

リハビリテーションを支えるセラピスト達

リハビリテーションは医師の指示に基づき、様々な職種が連携しあいおこなわれますが、中心となるのはセラピストと呼ばれるリハビリテーションの専門職です。2020年5月時点で、河北総合病院には合計44名のセラピストが在籍しています。

理学療法士 Physical Therapist(PT)
Physicalは「身体の」「物理的な」という意味を持ちます。
基本的動作能力の維持や改善を図ることを目的にリハビリをおこないます。
寝返る・起き上がる・座る・立ち上がる・歩くなどの日常生活(ADL)の改善を図り、最終的には生活の質(QOL)の向上をめざします。

作業療法士 Occupational Therapist(OT)
Occupationalは「職業の」「業務の」という意味を持ちます。
日常生活に必要な動作を身につける訓練や、社会復帰を視野に入れた支援をおこないます。
機能訓練、食事・更衣・トイレ・入浴などの日常生活訓練、掃除・調理などの家事動作訓練、また福祉用具や自助具の紹介もおこないます。

言語聴覚士 Speech Therapist(ST)
Speechは「演説」のほか、「話すこと」「ものを言う力」という意味を持ちます。
人間にとって重要な「話す」「聞く」「食べる」といった機能に課題を抱える人に対して、指導や助言、リハビリテーションをおこないます。

セラピストは国家試験に合格して免許を受け取ったプロ集団!
河北医療財団広報誌「かわぴたる」でもリハビリ体操を連載しています。アンケートでも評判の良い人気コーナーです。

 

「急性期」から「生活期」までのリハビリテーション

リハビリテーションは、身体の状態や回復の経過によって大きく3つの時期に分けることができます。
河北総合病院は急性期から生活期までのリハビリテーションを担当しています。

急性期:河北総合病院、河北総合病院 分院
けがや病気になり始めた頃、けがや病気になったばかりの頃になります。経過変化が早く、病気の治療や全身管理が必要な時期です。
入院直後から、病気の状態を医師と確認しながら細心の注意を払い、リハビリテーションを開始します。

回復期:河北リハビリテーション病院
容態が危機的な状態を乗り越えて、身体の機能の回復を図る時期です。
合併症のリスクなどに気を付けながら、健康な時の生活に少しでも近づけるようにリハビリテーションをおこないます。
全身状態が落ち着いて、さらにリハビリが必要な脳卒中や骨折などの患者さんは、河北リハビリテーション病院に転院してリハビリを継続することができます。

生活期:河北総合病院 訪問リハビリテーション部/河北訪問看護・リハビリステーション阿佐谷
病状は比較的安定している時期です。
在宅で心身の機能の維持・回復、日常生活の自立を支援するためのリハビリテーションを継続していきます。
介護する家族へのアドバイス、またご相談も伺っています。

脳卒中のリハビリテーションを急性期から生活期まで一貫しておこなえるのは河北総合病院の特徴です。
河北医療財団では、財団各施設において、転院時の申し送りや見学による確認等、常に連携したリハビリテーションを実践しています。

各施設が比較的近い立地なのもあるけれど、スタッフが行き来しているのをよく見かけます。
環境が変わることに不安はつきものだけど、病状や今後必要なリハビリテーションなどについて、しっかり引き継がれるのならそれらも解消されますよね。退院して完了、ではなく、その後の生活のことまでしっかり考えてくれているのがよくわかります。

河北総合病院リハビリテーション科では、医師の指示に基づき、セラピスト、看護師、ソーシャルワーカー、栄養士、薬剤師、公認心理師/臨床心理士等、様々な職種が連携しあい、リハビリテーションを開始しています。
患者さん・ご家族さまなどへの十分な説明とご理解を得た上で、退院後の日常生活への在宅復帰、職場等への社会復帰を速やかにおこなえるように、「患者さんの機能・能力を最大限引き出し、その人らしい生活が最大限できるように(生活の再構築)支援すること」をお手伝いしております。
 

【リハビリテーション科】ページはこちら
■診療内容:脳卒中をはじめとする急性期の疾患に対応/全診療科の入院患者さんにリハビリテーションを実施、退院後は外来で回復期に相当するリハビリテーションを実施/健康保険診療のリハビリテーション
■特掲診療料に関する届出事項:心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)/脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ) /運動器リハビリテーション料(Ⅰ) /呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ) /がん患者リハビリテーション料。

 

2020.10.28

 

阿佐美

プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
 


 
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。予めご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。

 
 

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