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新人広報と学ぶ
「ヘルパンギーナ」

広報課の新人が、創立95年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
 
こんにちは、新人広報 阿佐美です。
新型コロナが5類になってから初めての夏休み、家族や友だちとの外出が増えたと思います。お出かけや旅行は楽しいけれど、疲れも溜まりますよね。普段以上に疲れが溜まると、人間の体は免疫力が下がる可能性もあります。免疫力が下がると、当然風邪も引きやすくなりますよね。今回は夏風邪の代表、「ヘルパンギーナ」について紹介します。

 

目次

ヘルパンギーナとは?
どんな症状がある?
治療方法は?
他にもこんな夏の病気に注意!
 

ヘルパンギーナとは?

ヘルパンギーナは、毎年5月頃から流行し、6~7月が流行のピークとなる夏風邪の一種です。発熱と口内の粘膜に水ぶくれ(水疱性)の発疹ができることが特徴で、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスの感染によるものが多くを占めています。
感染原因は、ウイルスを持った人の便・鼻水・唾液などに触れる、またはそれらがついたものに触れることで感染し、発病します。
入院するほどの重い症状が起こることは少ないですが、稀に骨膜炎・脳炎、ポリオ(急性灰白髄炎・小児麻痺)性の麻痺が起こる場合があります。
 
感染源は接触によるものなのですね。保育園、幼稚園、児童館のふれあいスペースなど、集団で過ごすことが多い場所は気を付けたいです。
 

どんな症状がある?

ウイルスの潜伏期間は2~4日間といわれており、潜伏期間を経て38~40℃の発熱が起こり、同時または少し遅れて喉の奥の粘膜が赤くなり口内に発疹がでてきます。初期は1~2mmの小さな白色の発疹が散らばってできたり、灰白色の発疹が皮膚表面に小さく盛り上がってできます。発疹はそれほど多くはできません(概ね10個程度)が、かなりの痛みがあります。他にも、食欲不振、頭痛、腹痛、嘔吐、熱性けいれんを起こします。熱は1~4日ほどで治まり、1週間ほどで他の症状もよくなります。
 
最近できた口内炎がとても痛かったので軟膏を処方してもらったのですが、1つできただけでもかなり痛かったのに、これが10個もできると考えたら大変です。大人の阿佐美でも痛いのは嫌なのに、お子さんがかかったらと思うとつらいですね。
 

治療方法は?

ヘルパンギーナは特効薬がないため、発熱などの症状を和らげるために解熱剤を用いるなど、対処療法が一般的です。ウイルス感染のため、抗菌薬は効果がありません。高熱をともなうため、脱水に注意しこまめな水分補給をおこないましょう。口腔内の痛みで食事が摂りにくいときは、のど越しのよい食事をおすすめします。予防法としては、感染している人との密接な接触を避けることや、日々の手洗い・手指消毒が大切です。
 
先日、脱水には経口補水液が大切と救急専門医から聞きました。調べたら、市販の経口補水液は小児でも分量を守れば飲めるとのことでした。不安な方は、医師に相談しながらお子さんにあった治療をおこないましょう。
 

他にもこんな夏の病気に注意!

ヘルパンギーナの他にも、子どもを中心に、夏に流行する感染症があります。
 

手足口病

エンテロウイルスとコクサッキーウイルスによるウイルス感染が主ではありますが、複数の種類があるので、何度もかかる可能性があります。感染者の80%は5歳未満の小児といわれていますが、稀に大人にも感染します。
 

プール熱(咽頭結膜熱)

アデノウイルスによるウイルス感染が原因で、プールの水を介して感染することが多いためプール熱と呼ばれます。通年で発生しますが、夏場はプールに入る機会が増えることから、主に夏に流行します。
 
手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱(咽頭結膜熱)は、子どもの三大夏風邪といわれています。例年6月~8月にかけて、感染のピークを迎えます。特徴や注意点を確認し、事前の感染対策を実施しましょう。
 
手足口病とプール熱は、聞いたことがあります。風邪を引かず、元気に夏休みを過ごせるといいですね。
 

監修:河北総合病院 小児科 塚本 淳也 医師

小児科

■診察内容
発達心療:注意欠如多動症・自閉スペクトラム症・学習障害・言葉の遅れ・場面緘黙症・情緒障害・心身症・神経症・チック障害・トゥレット障害・不登校など
アレルギー:気管支喘息・アトピー性皮膚炎・食物アレルギー・アレルギー性鼻炎・花粉症
神経:てんかん、運動発達遅滞など
内分泌・糖尿病・生活習慣病:低身長症、甲状腺疾患、思春期遅発症、早発症、肥満症
検尿異常・夜尿症・便秘症
その他:体重増加不良、起立性調節障害、ダウン症など
乳幼児健診:6-7ヶ月健診

河北総合病院 小児科について詳しくはこちら

 

2023.8.9

 


 

阿佐美

プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
 


 

  • 本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
  • 本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。あらかじめご了承ください。
  • 「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。


 
 
 

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