文字サイズ変更

h1タイトル

新人広報と学ぶ
五月病
~誰にでも起こりえます~

広報課の新人が、創立92周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
 
こんにちは!新人広報 阿佐美です。
新生活が始まりましたね。新しい環境、初対面の上司や同僚、友達などと出会い、スタートをするっていいことですよね!ですが、よいことばかりではなく、慣れない環境がストレスとなり、心のケアが必要になってくることも考えられます。今回は、そうなる前に知っておいて欲しい「五月病」について紹介します。

 

五月病とは

入学や就職で新たな生活が学校や会社でスタートします。新生活は、新しいことがたくさんで慣れないことが多く、知らずのうちにストレスが溜まっています。気づかないうちに無理をしてしまっていることもあります。仕事の内容や環境が自分に合っていないと「適応障害」を起こしてしまうこともあります。こうした4月から1ヶ月後の5月頃に、身体のだるさ、疲れやすさ、意欲がわかない、物事を考えるときに悲観的に考えてしまう、よく眠れない、食欲がないなどの心身の症状が現れることがあります。これを「五月病」といいます。五月病は正式な医学用語ではありませんが、この季節に学生や新入社員に起こりやすいため、一般的に広く知られています。

新しい環境は楽しみ半分、不安半分のときがあります。普段と違うことをやるときは体力が必要なのに、食欲不振や睡眠不足はつらいですね。
 

こんな症状にはご注意!

無気力になる、不安感が出やすくなったという症状が多いです。「大好きだった趣味に興味が持てなくなった」「常に、不安な気持ちがあり、落ち着かない」「今まで楽しかったことが楽しくなくなった」などの症状は要注意です。また、胃痛や食欲不振、頭痛、めまい、不眠などが起こることもあります。

ストレス発散の趣味に興味が持てなくなってしまうなんて、ストレスが溜まってしまいます!(焦り)
 

ストレスを感じていることに気づくためには

ストレスは誰にでも必ずあるものと認識して、ストレスと上手に付き合っていく方法を見つけましょう。「ストレスは人生のスパイスである」この言葉は、ストレス学説を唱えたハンス・セリエの言葉です。ストレスはすべてが有害なわけではなく、適度なストレスは心を引き締めて、仕事や勉強の能率をあげたり、心地よい興奮や緊張を与えてくれます。しかし、その興奮や緊張が度を超してしまうと心や体が適応しきれなくなり(過剰適応)、心身にダメージを与えるため、自分に過剰なストレスがかかっていることに早く気づくこと、そして自分に合うストレス対処法を見つけて実践することがとても大切です。十分な睡眠、休息を取るように心がけ、自分に合ったストレス解消法を見つけることが重要です。特に几帳面で真面目、断ることが苦手で物事を引き受けてしまうタイプの方に、五月病やうつ病が多いといわれていますので、注意が必要です。深刻に物事をとらえ過ぎず、新しい仕事や環境では失敗はつきものと考え、「できる範囲でいいや」と気を楽に持つことも大切です。ひとりで悩みを抱え込まずに、日頃から上司、同僚、家族などの身近な人に相談するようにしましょう。

ストレス=嫌なものというイメージがありますが、目標を達成するときもストレスがあるからこそ、頑張れることもありますよね。
 

周りの方ができること

部下や同僚、同級生など、周りの方ができる心のケアをお伝えします。まず第1に、精神的につらい状況であることを自らが発信できる環境であることが大切です。第2に、作業効率が落ちていることや疲れた様子があることなどを周囲がいかに早く気づき、相談にのってあげられるかです。第3に精神不調の人をしっかり休ませてあげる、場合によっては医療機関への受診をすすめてあげることです。ストレスチェックやEAP(従業員支援プログラム)などを活用し、精神不調を早期発見、早期対応することが、結果的に職場の活性化や生産性の向上および離職率の低下につながります。

自分では精神不調に気づかない方が多いと聞いたことがあります。周囲が気づいて声をかけてあげることも重要なんですね。
 

ストレスを感じるときの呼吸法

不安、緊張、イライラなどストレスを感じたときには、腹式呼吸をおこないましょう。

1.イスに腰をかけている場合は、背筋を伸ばして軽く目を閉じ、お腹に手を当てましょう。立っている場合は、目は開いたまま、リラックスしてお腹に手を当てましょう。

2.頭の中で数えながら、お腹がぺったんこになるまで、口からゆっくりと息をはききりましょう。3~5秒でおこなえるとよいです。

3.はき出せたら、今度はお腹が膨らむまで、鼻からゆっくり息を吸い込みましょう。こちらも、3~5秒でおこなえるとよいです。

これを5~10分繰り返しおこないましょう。慣れてきたら、呼吸の時間を長くおこなえるとよいです。呼吸することだけを考え、他のことが浮かんでしまったらすぐに流して、また呼吸を始めましょう。
参考:厚生労働省 こころもメンテしようhttps://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_03.html

ヨガでも腹式呼吸をよくおこないます。私は、腹式呼吸をすると、頭がスッキリして不安が解消されることがあります。
 

【心療科(精神科)】ページはこちら
■診療内容:うつ病、うつ状態、躁うつ病の診断および治療(薬物療法、心理カウンセリング)/パニック障害、不安障害、強迫性障害の診断および治療/統合失調症の診断および治療/認知症の行動・心理症状の診断および治療/摂食障害の診断および治療(心のケアセンターと連携)
■外来診療:常勤医師:1名/非常勤医師:1名

 

2021.4.28

 

阿佐美

プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
 


 
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。予めご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。

 
 
 

TOP