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新人広報が伝える「麻酔科 ~麻酔科はどんなお仕事しているの?~」

広報課の新人が、創立92周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
 
こんにちは!新人広報 阿佐美です。
皆さんは麻酔をしたことはありますか?私は、歯の麻酔と内視鏡検査の麻酔しかありません。幸いなことに今まで大きな病気やケガをしたことがありません!(笑)麻酔ってとても不思議なものですよね。いつの間にか眠ってしまっていたり、麻酔が効いている時は痛みがなかったりと。今回は、当院麻酔科科長に直接インタビューし、麻酔科の業務などについて紹介します。

 

Q.吉田科長が麻酔科をめざしたきっかけは?

吉田:麻酔科医という仕事を知ったのは、医学部に入ってからでした。麻酔科の存在ってあまり一般的に知られてないですよね。「麻酔科にかかろう」と思って病院に行く人はいないですし。

阿佐美:そうですね。麻酔科は手術を受ける時に関わる科というイメージです。どんなことがきっかけで麻酔科を知ったのですか?

吉田:きっかけは、大学の実習で麻酔科の仕事を見たことですね。麻酔薬って本当に不思議だなと思って。薬を打つと、どんな人でも必ず眠ってしまうんですよ。お腹を切っても頭を開けても、全然気づかないで眠っている。だけど、麻酔が切れると必ず目が覚めるんですよ。魔法みたいだなと。麻酔薬がどうして効くのかって、今でも知られていないんです。私10年以上やっていますが、今でもすごいと思っています。

阿佐美:魔法みたいって分かります!私も歯の麻酔は何度も経験していますが、麻酔をされたときに感覚がなくなるのは、いまだに慣れません。家族が手術を受けた際にも全身麻酔でしたが、本人も不思議な感じがすると言っていました。
 

Q.麻酔の役割ってなんだと思いますか?

吉田:麻酔は、手術を安全に受けていただくためのものです。手術を受ける患者さんの、体への負担とストレスが少しでも軽くなるように、眠らせたり、痛みをとったり、体の筋肉を緩めたりします。そのためのお薬を調節して使うのが、麻酔ですね。手術は、実はチーム医療なんです。手術をする医師、看護師、コメディカルなどのチームで、麻酔科はその中でも裏方的な仕事です。裏方はすごく大事だと思うんです。裏方の力量によって、全体のクオリティが変わってくると思っています。
 

Q.麻酔科の業務内容は?

吉田:詳しく言うと、3つに分かれます。1つ目は術前診察です。

阿佐美:麻酔科の医師も診察をおこなうのですね。

吉田:はい、おこないます。手術の前にその患者さんを詳しく知るため、カルテの確認や患者さんご本人を診察し、その人にあった麻酔を考えます。同じ量の麻酔薬をただ入れていけばいいわけではなく、その人の既往歴や、体の状態や、おこなう手術の内容に合わせて、いろいろな種類の麻酔薬を組み合わせています。

2つ目は、実際に手術中に麻酔をおこなうことです。麻酔は、眠らせることだけと思われているかもしれませんが、それに加えて、眠っている間の体調管理をすることも仕事です。

患者さんが手術室に来たら、まず血圧を測り、心電図などのモニターを付けて準備をします。麻酔を始めて、患者さんが眠ったら、呼吸を助けます。麻酔がかかっている間は、自分で息をする力が弱くなってしまうので、気管挿管といって、口からチューブを入れ、そこから酸素を送っています。

手術が始まってからも、患者さんの体の様子をずっとモニタリングし続けています。たとえば、手術は終わったけど、その間に心筋梗塞が起きてしまったということでは困るので、そのようなことがないように全身の状態をみています。呼吸の状態、心臓や血液の様子、体にある水分量、体温、姿勢、どのくらい深く眠っているかを脳波で分析したり、筋肉がどれくらい緩んでいるかなどもみていきます。手術が終わる時間に合わせて、麻酔薬が体からなくなるように、薬の量を調節したり、麻酔薬の効果を消す薬を使ったりします。スムーズに目が覚めるように、痛み止めも調節していきます。

阿佐美:麻酔薬をいれるだけが役割だと思っていたので、手術中の患者さんの体調管理までしているなんて驚きでした。

吉田:3つ目は、術後診察です。手術が終わった後に、麻酔の影響が最小限で済むようにサポートします。術後の痛みに関して、しっかりと痛みが取れるように術後鎮痛チームを作っています。当院の術後鎮痛チームは、病棟の看護師が中心となって、主治医や薬剤師と一緒に、麻酔科も携わっています。昔は、痛いのは我慢するべきという考え方が主流でしたが、今はもう、痛みをしっかりとったほうが、術後の合併症も少ないというデータが出ているんですよ。それに、痛いのは誰だって嫌ですよね。

阿佐美:痛いのは嫌です!

吉田:だから、手術の痛みをなるべく少なくできるよう頑張っています。

阿佐美:痛みをとった方が術後の合併症が少ないんですね!痛みを我慢しなくていいなら、安心して手術を受けられます。
 

Q.普段から心がけていることは?

吉田:患者さんが安心して手術に臨めるように、安全を守る意識で、いつも仕事をしています。手術をする先生が手術に集中できるように、患者さんの全身管理をするということでもあります。やはり、気持ちよく手術をすることで手術もうまくいくし、患者さんの幸福につながると思うからです。

阿佐美:患者さんと手術をおこなう医師のことも考えているなんて縁の下の力持ちですね!

 

Q.患者さんへのお願い

吉田:全身麻酔のとき、先ほどお話ししたように、呼吸を助けるために、お口を開けさせてもらうのですが、あまりにも歯がグラグラしていると、歯が取れてしまうことがあります。危ないので、歯に不安がある方は、手術の前に歯医者さんで確認していただけると安心です。

あとは、禁煙ですね。タバコを吸う方、とくに直前までタバコを吸っている方は、手術中に息が苦しくなってしまうことがあります。痰が多すぎたり、体に酸素を入れる力が弱くなってしまうんですよね。手術の前は、絶対に禁煙をお願いします。手術をきっかけに、完全に禁煙されることが一番いいです。

阿佐美:手術のついでに歯を治療して、禁煙まで。その後の健康維持にもつながるといいですね。

 

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■診察内容:当院でおこなわれる全ての手術に対して、執刀医からの依頼に応じて麻酔管理をおこなっている/夜間や休日の緊急手術にも、オンコール体制で24時間365日対応/小児から、100歳を超える高齢者の手術麻酔まで幅広く対応
■特色:重い合併症(特に心・肺・脳血管合併症)をお持ちの方も、安心安全に手術を受けられるよう、適切な麻酔を選び、術前・術中・術後を通して全身管理/モニターや気道確保の方法など、最新の機器や知見を取り入れ/硬膜外麻酔、超音波ガイド下の末梢神経ブロック、経静脈的自己調節鎮痛法(IV-PCA)を使用して術後疼痛の軽減/東京慈恵会医科大学付属病院麻酔部からの派遣医師など、毎日5~6名程度の麻酔科医を確保し、患者さんに寄り添った安全な麻酔がおこなえるよう環境作り
■医師数:常勤2名、非常勤約30名
■主要機器・設備:手術室7室/標準バイタルモニター/パルスオキシメータ/カプノメータ/換気量モニター/筋弛緩モニター/脳波モニター/カフ圧モニター/超音波装置/神経刺激装置/気管支鏡/経食道心エコー/体外式連続心拍出量測定用センサー/血行動態モニター

 

2021.2.10

 

阿佐美

プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
 


 
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。予めご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。

 
 

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