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新人広報と学ぶ
「感染症内科 ~感染症のキホン~」

広報課の新人が、創立92周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
 
こんにちは、新人広報 阿佐美です。
2020年は新型コロナウィルスの影響で、私たちの生活が一変してしまった年でした。あらためて、感染症についておさらいしてみたいと思います。

 

感染症とは

感染症とは、ウイルスや細菌などの病原体が、空気、食べ物、水、動物、 昆虫、人などを介して体内に侵入して増殖し、発熱や下痢、咳等の症状がでることをいいます。病原体が体内に侵入しても、症状が現れる場合と現れない場合とがあります。感染症となるかどうかは、病原体の感染力と体の抵抗力とのバランスで決まります。
 

病原体

病気の原因となる微生物(病原性微生物)にはいくつかの種類があります。病原体によって潜伏期間、感染性期間(人に感染させる期間)が異なります。
細菌:単細胞生物。分裂で自分と同じ細胞を増殖していきます。
 黄色ブドウ球菌、大腸菌、結核菌など
ウイルス:細菌よりはるかに小さく、他の生物のなかでしか増殖できません。
 インフルエンザウイルス、ノロウイルス、肝炎ウイルスなど
真菌:カビ・きのこ類になります。
 カンジダ、白癬菌(水虫の原因病原体)など
寄生虫:エキノコックス、アニサキスなど
原虫:マラリアなど
 

感染源

感染症の原因となる微生物を含んでいるものを感染源と呼びます。次にあげるものは感染源になる可能性があります。
① 感染した人、感染動物(ペット含む)
② 嘔吐物・排泄物(便・尿など)
③ 血液・体液・分泌物(喀痰・膿など)
④ 使用した器具・器材(注射針、ガーゼなど)
⑤ 上記の①~④に触れた手指で取り扱った食品など
 

感染経路

病原体が体の中に侵入する経路には、大きく分けて4つあります。
接触感染:病原体に汚染されたものに接触することで感染します。
飛沫感染:くしゃみや咳で飛び散った、病原体を含むしぶき(飛沫)を吸い込むことで感染します。
空気感染:空気中を漂う微細な粒子(飛沫核)を吸い込むことにより感染します。
媒介物感染:汚染された水、食品、血液、昆虫などを介して感染します。
 
勝手に体の中に入ってきて暮らすのなら、私たちに対してなにかしらの利益を与えて然るべきところを、逆に不具合を与えるなんて、ほんとうにイヤな存在ですね。感染症の対策の基本は、①感染源の排除、②感染経路の遮断、③宿主(ヒト)の抵抗力の向上の3点だそうです。しっかり対策をとりましょう!
 

ウイルスと細菌の違い

細菌とウイルスは感染症を引き起こす病原体として同じように捉えられがちですが、実は全く異なる構造を持っています。
決定的な違いは、細菌は生物ですが、ウイルスは生物とはいい切れないところにあります。

  ウイルス 細菌
大きさ
※1μmは100万分の1m
インフルエンザウイルス:直径0.1μm程 緑膿菌:直径1μm程
構造 細胞がない 細胞を持つ
栄養摂取 栄養を摂取したり、エネルギーを生産したりしない 栄養を摂取し、そこからエネルギーを生産している
増殖 ウイルス単体は自力で増殖できない 細胞分裂を繰り返すことによって生存・増殖もおこなっている
主な病原体 ノロウイルス、ロタウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、コロナウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、HIVなど ブドウ球菌、大腸菌、サルモネラ菌、緑膿菌、コレラ菌、赤痢菌、炭疽菌、結核菌、ボツリヌス菌、破傷風菌、レンサ球菌など
おもな感染症 感染性胃腸炎、インフルエンザ、かぜ症候群、麻疹、風疹、水痘、肝炎(A型、B型、C型など)、帯状疱疹、エイズなど 感染性胃腸炎、腸管出血性大腸菌(O157)感染症、結核、破傷風、敗血症、外耳炎、中耳炎など
治療方法 大部分のウイルスに対して抗ウイルス剤は未開発。一部のウイルスに対しては、ワクチンの予防接種で予防。 抗生物質、合成抗菌薬

こうやって比較してみると、違いがよくわかりますね。ちなみにウイルスという名前の由来は「毒液」または「粘液」を意味するラテン語の「virus」だそうです。まさに病気を引き起こす毒ですよね。ウイルスは構造がとても単純なので、弱点が少なく、抗ウイルス薬の開発は難しいのだそうです。予防が大事ですね。
 
河北総合病院では外来診療はおこなっておりませんが、入院患者さんを対象として感染症診療や感染管理をおこなっております。免疫を抑制する薬剤を使用した医療や抗がん剤を使用した医療をおこなう患者さんにとって、感染症への対応は非常に重要です。感染症の診断、治療を通して患者さんが安心して医療を受けられるように努めています。
 

【感染症内科】ページはこちら
■診療内容:感染症診療、感染管理/熱帯病、輸入感染症、渡航医学、ワクチン/嚥下内視鏡検査
■外来診療:常勤医師:1名/非常勤医師:1名

 

2021.2.3

 

阿佐美

プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
 


 
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。予めご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。

 
 

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