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新人広報と学ぶ
血液内科
~貧血の悩みを解決しましょう~

広報課の新人が、創立92周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
 
こんにちは!2020年度中途入社の新人広報 阿佐美です。河北総合病院には血液内科という血液の病気を治す診療科があります。私は貧血なので、血液の病気って聞くと貧血が最初に浮かびます。今回は河北総合病院の血液内科と、日本人の10人に1人はかかっているといわれている貧血について紹介します。
 

血液内科ってどんな科?

血液内科とは、体内の血管の中を流れる血液細胞の異常、その血液細胞を作っている骨髄の異常、リンパ節の異常、出血を止める働き(止血)の異常を治療するところです。患者さんから受診の申し出があるというよりは、健康診断で血液の病気が見つかったり、かかりつけ医から「血液内科の受診を」といわれるケースが多いです。

街のクリニックでは血液内科って確かにあまり見かけませんよね。健康診断の採血で血液の数値異常が見つかったら、かかりつけ医に相談し、血液内科にかかりましょう!
 

血液の病気ってどんなものがあるの?

貧血
血液に含まれる細胞の1つに赤血球があります。赤血球の中には、ヘモグロビンと呼ばれるタンパク質が含まれており、呼吸によって体内に取り込まれた酸素は、ヘモグロビンと結びついて全身へと運搬されます。貧血とは、このヘモグロビンが不足した状態です。 貧血になると酸素を全身へと運ぶ能力が低下してしまうため、それを補うためには心臓は普段よりもたくさんの血液を送り出さなければなりません。 貧血になると、心臓の負担が増えてしまいます。

白血病
血液のがんと呼ばれる一種です。
白血病とは、血液中の細胞の一種である白血球ががん化する病気のことです。白血病には、突然発症して様々な症状を引き起こす急性白血病や、重篤な症状はないが数年に渡って進展する慢性白血病や、骨髄系幹細胞由来の細胞によって引き起こされる骨髄性白血病とリンパ系幹細胞由来の細胞によって引き起こされるリンパ性白血病があります。

免疫異常
免疫異常とは、免疫作用が過剰に働いてしまい、外から入ってきたウイルスや菌を攻撃するはずの免疫細胞が自分自身の細胞を攻撃して傷つけてしまう現象や本来の免疫機能が正常でなくなってしまうことから生じる現象です。病気になったときによく耳にする“免疫力の低下”は、免疫細胞の活性が弱まることによって、外敵である細菌やウイルスと戦う力が弱まり、身体の細胞が感染してしまうことです。

血小板減少症
血小板減少症とは、転んで傷口から出血した際に止血に重要な働きをしている血小板が減少してしまうことです。血が止まりにくくなってしまい、皮下出血(内出血)したときに紫色のアザができるので、紫斑病とも呼ばれます。

上記などの病気があります。

貧血と白血病は知っていましたが、それ以外にも免疫異常のように自分自身の細胞を攻撃して傷つけてしまう病気があるんですね…
 

貧血の種類

欠乏性貧血
体内の鉄分が足りない状態をいいます。女性の場合は月経の出血で体から失われるという要因が大きく、男性の場合は消化管出血、痔、消化器系のがんなどが主な原因となります。

巨赤芽球性(きょせきがきゅうせい)貧血
原因によってビタミンB12欠乏性貧血と葉酸欠乏性貧血の2つに大きく分けることができます。
DNAの合成に必要なビタミンB12や葉酸が不足すると、骨髄の中で赤芽球(髄膜の中にある血液細胞)は大きくなるが、DNAができないために分裂しなくなります。赤芽球が異常に大きいまま赤血球になることによって貧血が起きることから、巨赤芽球性貧血と呼ばれます。

溶血性貧血
できあがった赤血球が壊れてからおきる貧血の総称です。赤血球が壊れる理由は様々ですが、原因がわかれば対処できるものもあります。

貧血と言っても、1つだけではないんですね。鉄分不足は聞いたことありますけど、鉄分の不足以外にも理由があるとは知りませんでした。
 

貧血の症状

体は全身に運ばれる酸素の量を少しでも増やそうとするため、呼吸の数も増えます。そのため、息切れを感じたり、心臓の拍動の数が増えることで動悸を感じたりします。ひどい時には、歩くのもつらいほどフラフラすることもあります。鉄分が欠乏するタイプの貧血では、異食症といって、氷をガリガリとかじることが多くなった(氷食症)、小麦粉をそのまま口に入れてしまうといった症状もあります。ただし、じわじわと貧血が進行してきた場合には、ご本人の自覚症状ないこともあります。

フラフラする以外にも、貧血の症状って色々あるんですね。
 

貧血って治るのかな?

種類によって、様々な治療があります。赤血球やヘモグロビンを作ることができない場合の鉄欠乏性貧血、巨赤芽球性貧血などは、鉄分やビタミンB12、葉酸の補充療法をおこないます。赤血球やヘモグロビンが壊されてしまう場合の溶血性貧血は、免疫抑制剤の使用やステロイド療法、または赤血球の破壊にかかわる脾臓の摘出などをおこないます。

貧血の治療って鉄分を服用するイメージがありましたが、脾臓を摘出する方法など、原因にあわせていろいろあるんですね。
 

【血液内科】ページはこちら
■診察内容:白血病、骨髄異形成症候群、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫などの各種造血器腫瘍に対して、化学療法を含めた標準的薬物療法/再生不良性貧血をはじめとする血液疾患全般における検査、治療/外来にて輸血療法/外来一般診療/特発性血小板減少性紫斑病をはじめとする出血性疾患・血栓症における診療やコンサルト
■特色:血液疾患や造血器腫瘍における確立した薬物治療および化学療法/外来輸血療法/定期的な輸血治療/血液疾患の治療やセカンドオピニオン
■医師数:常勤2名
■主要機器・設備:無菌室2室

 

2021.1.13

 

阿佐美

プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
 


 
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。予めご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。

 
 

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