新人広報が行く
介護老人保健施設シーダ・ウォーク
~住み慣れた地域での、
自分らしい暮らしを支援~
広報課の新人が、創立93周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
こんにちは、新人広報 阿佐美です。
Vol.47で河北リハビリテーション病院をご紹介しましたが、河北医療財団には病院以外の施設もあります。「河北」の名を冠してはおりませんが、介護老人保健施設 シーダ・ウォークもそのひとつ。どのような施設なのでしょうか?
Kawakita Health Support Network
河北医療財団は、財団理念である「社会文化を背景とし 地球環境と調和した よりよい医療への挑戦」に基づき、医療という本業により、地域社会の健康向上に貢献することを目指しています。医療・福祉・介護を担い、お一人おひとりの尊厳を大切にし、生活に寄り添うことを当然の使命と考えています。
救急・急性期、回復期、維持期、介護、健康管理それぞれのステージで最適な医療を提供できるよう、施設整備をおこなってきたなか、2004年に介護老人保健施設 シーダ・ウォークを開設しました。
病気やケガの時に限らず、健康に暮らすためには、それぞれの時期の身体状態によって必要なケアや優先すべきことが変わりますものね。それぞれに対応した施設があるのも納得です。
地域の保健・医療・福祉の連携による継続的ケア
介護老人保健施設は、健康生活を地域で支える地域包括ケアシステムへ向けた方向性のなかで、病院と在宅生活との橋渡しとなる中間施設として中心的な役割を果たすことが期待されています。また、ショートステイや通所リハビリテーションを提供することにより、在宅生活の支えにもなっています。
地域包括ケアシステムとは
厚生労働省は、2025年(令和7年)を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。
重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるシステムのことになります。
地域包括ケアシステムは、国で取り組んでいる仕組みなのですね。「介護老人保健施設」の位置づけはわかったけれど、具体的な役割とはなんなのだろう?
介護老人保健施設とは
介護老人保健施設(老健)は、要介護高齢者(要介護1以上)の自宅復帰をめざすため、医師による医学的管理の下、看護・介護を提供する施設です。作業療法士・理学療法士・言語聴覚士によるリハビリテーション、また、栄養管理・食事・入浴などのサービスも提供されます。在宅復帰が目標ですので、入所期間は原則として期間限定となっています。
入浴や排泄などの介護サービスに加えて、医療ケアやリハビリも充実しているので、暮らしの準備が整うまでの待機期間を安心して過ごすことができます。
高齢者向けの施設として「特別養護老人ホーム(特養)」と比較されることが多いのですが、違いを並べると下記の表になります。
介護老人保健施設 | 特別養護老人ホーム | ||
---|---|---|---|
施設の役割 | 在宅復帰をめざす施設 | 身体介護や生活支援を受けて生活をする居住施設 | |
入所条件 | 要介護1~ | 要介護3~5 | |
サービス | 医療的ケアとリハビリ | 身体介護を中心とした自立支援 | |
人員体制 | 医師 | 入所者100人あたり常勤1人以上 | 入所者100人あたり1人以上(非常勤可) |
看護職員 | 看護・介護職員合わせて入所者3人に対し1人以上(うち2/7程度が看護職員) | 看護・介護職員合わせて入所者3人に対し常勤換算で1人以上 うち看護職員は常勤換算で 入所者30人まで1人以上 31人から50人までで2人以上 51人から130人で3人以上 それを超える場合には50人ごとに1人追加 |
|
介護職員 | 看護・介護職員合わせて入所者3人に対し1人以上(うち5/7程度が介護職員) | 看護・介護職員合わせて入所者3人に対し常勤換算で1人以上 | |
リハビリ職員 | 入所者100人あたり1人以上 | 規定なし |
人員の設定がちょっとややこしいけれど、例えば入所者が100人として計算してみると、看護師は老健で9人、特養で3人。介護職員は老健で25人、特養で31人必要となりますね。医師も老健では常勤の必要があるし、比べると医療の比重が高いのがよくわかります。
河北医療財団の介護老人保健施設は、どのようなところなのでしょう?
シーダ・ウォーク
「シーダ・ウォーク」という名称は、ご利用者の人生が健やかに、杉(シーダ)の木のように長寿であっていただきたいとの願いと、その人生の並木道(walk)としての住み慣れた地域・自然・人生を感じる、考える場所(空間)であってほしいとの願いをこめてつけられました。
河北総合病院、河北リハビリテーション病院、河北家庭医療学センターとの連携はもとより、地域の保健・医療・福祉の連携による継続的ケアとして、施設機能と居宅機能を支援し、ご利用者の「家庭で療養したい」「地域で生活をしたい」を支えます。


シーダ・ウォーク5つの方針
1.「個人の尊重」・・・グループケアユニットの提供
2.「継続的ケア」・・・トータル・ホーム・ヘルスケア
3.「地域との交流」・・・コミュニティ・ケア
4.「ケアの質の向上」・・・ケアの質の継続的改善を図る品質マネジメントの運用
5.「地球環境」・・・環境マネジメントシステムの運用
他にも、動物とふれあうことによる情緒的な安定、レクリエーション・QOL(生活の質)の向上などを主な目的としたふれあい活動(アニマルセラピー)をコロナ禍以前は2ヶ月に1回開催していました。
杉と並木道…杉並…河北医療財団は、杉並区を中心に、よりよい地域医療を提供できるよう、日々努めております。「シーダ・ウォーク」の更に詳しい情報は、ホームページをご覧になってくださいね。
シーダ・ウォークのご紹介(動画)
河北チャンネルでは、他にも色々な動画をご覧いただけます。
介護老人保健施設 シーダ・ウォーク
|
関連記事
・vol.47 新人広報と行く「河北リハビリテーション病院 ~“回復期”ってなんだろう~」(2021.5.19)
阿佐美
プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
※本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
※本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。予めご了承ください。
※「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。