【開催報告】第18回市民公開講座『今から考える自分らしい最期』
2017年10月21日(土)多摩市聖蹟桜ヶ丘にあるアウラホールにて、社会医療法人河北医療財団 多摩事業部 第18回市民公開講座『今から考える自分らしい最期~本当にできる?在宅での看取り~』を開催いたしました。
第1部では、「自分らしい『生き』『死に』を考える会」代表 渡辺 敏恵(わたなべ としえ)先生より「最期まで自分らしく生きるために~私の生き方連絡ノートを活用して~」をお話しいただきました。
渡辺先生は療養型病棟を担当し意識のないまま治療を受ける患者さんや延命治療をめぐって意見が分かれるご家族を見てきたことをきっかけに「患者さん本人の意思はどうだろうか」と考えるようになりました。そのことから2008年に「自分らしい『生き』『死に』を考える会」を発足し、2009年には会独自の『私の生き方連絡ノート』を発行し、事前ケア計画の重要性を講演・執筆を通じて提唱しています。
今回の講座では実際にどのように自分の終末期医療を考えたら良いのか?ノートを書いた後にどうすればいいか?など分かりやすくご説明していただきました。
また、あいクリニック中沢院長より「自分らしい最期の迎え方~やっぱり家がいい~」についてお話しいたしました。
現在、日本人がどこで最期を迎えることが多いのか、多摩市の高齢者はどこで最期を迎えたいと思っているのかデータに基づいてご説明いたしました。その上で「自宅」で最期を迎えるための手順につきましてお話しいたしました。
また、実際に自宅でお看取りをした方の例も写真を交えてお伝えしました。
第2部では「納得できる最期・後悔しない看取り」をテーマにシンポジウムを行いました。
第1部の講師に加え、多摩市でご両親をお看取りされたご家族・橋本 秀子(はしもと ひでこ)様にご登壇いただきました。またあいクリニック中沢院長補佐も登壇いたしました。
橋本様よりご両親をお住まいでお看取りされるまでの経緯や医療・介護との連携についてお話しいただきました。
また高野からは医療や介護の制度的な面をお話しし、「納得できる最期・後悔しない看取り」をするためには?ということが話し合われました。
アンケートでは、「本人の意思を残しておくこと、家族との理解を深めておくことの大切さを確認しました」「ノートにきちんとまとめて安心して暮らしたいと思いました」「父がガンで過ごしています。父の考えを聞いてみたくなりました」などのご意見をいただきました。
今回の講座を通じてご参加された皆さんやご家族の「自分らしい最期」を考えるきっかけになっていただければ幸いです。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
2017年10月25日 カテゴリー(財団): イベント・講座。
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