【看護師コラム】認知症の方へのサポートのポイント

【看護師コラム】認知症の方へのサポートのポイント

認知症は脳の病気やケガなどが原因で起こる認知機能の低下によって、生活のしづらさがある状態です。病気
の種類や症状の程度は人によって違い、生活が難しく感じる面もさまざまです。
認知機能の一つに「実行機能」という頭の働きがあります。実行機能とは、計画的に物事を段取りよく進めたり、
突発的なことに対応する能力です。実行機能が低下すると、生活が難しく感じる場面があります。
例えば、食事の準備や買い物、お金の管理、部屋の片付けなどがうまくできなくなることがあります。
段取りよく物事がすすめられずに困ったことが起きても、一人で抱え込まずにサポートを受けましょう。

日常生活を続けていくための支援やサービスがあります。安全で居心地のよい環境を整えると、生活しやすく穏やかに時間を過ごすことができます。

認知症だからといって、何も判断できないわけではありません。介護者の方は本人が気持ちよく決められるように、本人がしたいことを聞いて協力していきましょう。

「日本人の特徴として『頼まれたら助ける』けれども、『助けて』とは言えない人が多いそうです。悩みはため込まず、小出しにして、まず家族や友人、近所の人やかかりつけ医に相談しましょう。地域包括支援センターもあります。」

曽谷 真由美(そたに・まゆみ)
天本病院
日本看護協会認定 認知症看護認定看護師
(あっぱれ2024年夏号に掲載)

 


2024年8月15日 カテゴリー(天本病院): 医療コラム

ブログカテゴリー

ブログ記事一覧