新人広報と学ぶ
アレルギー性結膜炎
広報課の新人が、創立93周年の歴史ある河北医療財団や、杉並区のプチ情報をご案内いたします。
こんにちは、新人広報 阿佐美です。
最近風が強いですが、目がかゆくてつらいことってありませんか。私はコンタクトをつけていることもあり、風の強い日はとても目がかゆくなります。特に花粉が飛んでいる季節は、毎日かゆくて充血しています。今回は、そんな目がかゆくなる原因のアレルギー性結膜炎について紹介します。
アレルギー性結膜炎の種類
アレルギー性結膜炎とは、目に現れる様々なアレルギー疾患の総称です。アレルギー性結膜炎を分類すると、以下のようになります。
季節性アレルギー性結膜炎
季節限定で症状が出るアレルギー性の結膜炎で、花粉が原因で症状が起きるものを花粉性結膜炎といいます。その代表がスギ花粉性結膜炎です。季節により花粉の種類は異なり、春ではスギやヒノキ、初夏ではカモガヤやオオアワガエリ、秋ではブタクサやヨモギが代表的です。また、鼻炎の症状の合併が高率にみられます。
通年性アレルギー性結膜炎
季節や時期など気候の変化により症状が出たり、治まったりと、1年を通じて自覚症状があります。多くの場合、原因はダニやハウスダストによるものです。
アトピー性角結膜炎
アトピー性皮膚炎が原因で顔面や瞼に皮膚病変があり、通年性で慢性的なかゆみと目やにが出ます。特に春季カタルは、幼少期の男の子に多くみられる重症のアレルギー性結膜炎で、ハウスダストやダニが原因でなることが多いです。典型的には春になるたびに再発し、秋や冬に症状が治まることが多く、成人になるにつれて症状は少なくなっていきます。
巨大乳頭結膜炎
コンタクトレンズや眼科手術の際に使用した糸など、異物によって起きた刺激が原因で起こる結膜炎です。
アレルギー性結膜炎の症状
アレルギー性結膜炎には、以下のような症状が現れます。
充血、結膜下出血
目が赤くなる原因は、充血と出血の2種類があります。
充血は、目の表面の血管が拡張することで赤く見えます。さらに充血には結膜充血と、毛様充血の2種類があり、結膜充血は白目の周辺部分が赤くなり、毛様充血は角膜の周りに見られ青紫色を帯びて充血することが特徴です。
結膜下出血は、白目の表面を覆っている結膜の血管から出血することで、白目の部分が赤くなります。
目やに
目やには、涙に含まれているムチンという物質が、眼表面の不要なもの(脱落した上皮、血液中の細胞、病原体)をからめ取ってできたものです。起床時に目の周りに少量ついているものは問題ありませんが、日中も目やにが出て量が多い場合は注意が必要です。目やにが黄白色でネバネバ、ドロっとしている場合は、細菌や真菌(カビ)が原因で、主に片目のみに発症します。肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌などによるものが代表的です。
掻痒感
目のかゆみは、瞼の裏側と白目の表面に存在する結膜が炎症を起こすことが原因です。炎症の原因は様々で、かゆみを起こす結膜炎で代表的なものがアレルギー性結膜炎です。
異物感
目がゴロゴロとするのは、実際に目の中に異物(鉄分、まつ毛など)が入った場合だけではなく、角膜や結膜の炎症、上皮障害でも引き起こされます。角膜や結膜の炎症には感染性と非感染性の2種類があります。
感染性の多くは細菌やウイルスの感染が原因ですが、中にはアカントアメーバと呼ばれる原虫によるものもあり、ソフトコンタクトレンズの不適切な使用が原因であることが多く、治療が遅れると失明につながる恐れもあります。
非感染性は、アレルギー性結膜炎が代表的です。花粉、ダニ、ハウスダストなどが原因となります。角膜や結膜の上皮障害を引き起こす原因として代表的なものにドライアイがあります。
充血と結膜下出血の違いを初めて知りました。目の表面にある血管が拡張しているから、赤く見えているのですね。
アレルギー性結膜炎の治療と予防方法
治療
アレルギー性結膜炎の治療は、主に目薬などの点眼薬を使用します。重症度などにより、抗アレルギー薬やステロイドの目薬を使用する場合もあります。
予防
花粉に対しては防御メガネやマスクを使用したり、ハウスダストの場合は空気清浄機や寝具を清潔に保つなどの対策をすることで、予防ができます。また、セルフケアも目のかゆみをおさえるために大切なことの一つです。
眼鏡などを着用し、目に花粉などが入らないようにする
洗顔薬や目薬で、目に入った花粉などを洗う
掃除や空気清浄機などで室内の花粉などを取り除く
室内に花粉などを室内に持ち込まないようにする
私も毎朝起きたら、目の洗浄をおこなっています。目を洗浄すると、コンタクトレンズをつけた時にゴロゴロしないのでとてもよいですよ。
眼科■診察内容:白内障手術-日帰り入院、1泊入院、2泊入院が選択できる/認知症などにより局所麻酔下手術が困難な方には、全身麻酔下手術をおこなっている/過熟白内障、水晶体脱臼などの難治症例にも対応/トーリック眼内レンズ、EDOF(Expanded Depth of Field)眼内レンズも取り扱い/緑内障-線維柱帯切開術、線維柱帯切除術、隅角癒着解離術、iStent挿入術、急性緑内障発作に対する水晶体再建術ないし虹彩切除術、アルゴンレーザー線維柱帯形成術などをおこなっている/患者さん1人ひとりの視機能・年齢・職業・生活状況など実情に合わせ、点眼加療・レーザー治療・観血的治療を組み合わせて、最適な治療方法のご提案/網膜硝子体疾患-黄斑円孔、黄斑前膜、黄斑牽引症候群、裂孔原性網膜剥離、増殖性糖尿病網膜症、眼内レンズ落下、水晶体落下などの加療をおこなっている/眼瞼・眼表面小手術-翼状片、眼瞼内反、霰粒腫、結膜弛緩症、眼窩脂肪ヘルニア等の加療をおこなっている/抗VEGF薬硝子体注射-加齢性黄斑変性、近視性脈絡膜新生血管、黄斑浮腫(網膜中心静脈閉塞症、糖尿病網膜症)等に対する抗VEGF薬投与をおこなっている |
阿佐美
プロフィール
広報課に2020年中途入社。前職はITベンチャーの企画など。医療業界は初めての28才。趣味は舞台鑑賞・食べること・ヨガ。
- 本記事は、社会医療法人 河北医療財団 広報課の企画編集により制作し、医師など医療従事者の監修を経た上で掲載しています。
- 本記事は診療科に関する情報の提供を目的としているものであり、診療・治療行為を目的としたものではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当財団は責任を負いかねます。
- 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、記事の内容はすべての医療機関に共通するとは限りません。あらかじめご了承ください。
- 「阿佐美」は、読者の皆さまにわかりやすくお伝えするためのフィクションです。実在しておりません。