水疱瘡(みずぼうそう)原因について解説!通院の目安は?軽い症状だと気づきにくいので要注意!

「発疹の症状があるけど、病院に行った方がいい?」

そんな悩みを抱えていませんか?

たしかに他に症状がないと、軽い発疹があるだけで病院に行くべきなのかと悩んでしまう方も少なくないかもしれません。

当記事は上記の悩みを抱えている方に向けて水疱瘡の原因について詳しく解説していきます。

水疱瘡の症状や対処方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事のまとめ

・水疱瘡は感染力が非常に高く、空気感染する
・免疫のない大人や妊婦・赤ちゃんなどは重症化する可能性がある
・軽度の水疱瘡では症状が軽く自覚しにくいが、感染力は変わらない
・水疱瘡は予防接種を受けることで対策できる

目次

水疱瘡(みずぼうそう)とは

水疱瘡の水疱

水疱瘡は、疾患名の通り「水をもった発疹」を主症状とした感染症で、水痘(すいとう)ともいいます。

日本において水疱瘡は年間100万人程度が発症し、そのうち4,000人程が入院、20人程死亡者がいると推定されています。

子どもに多い疾患の1つで9歳以下の発症が全体の90%以上を占めますが、成人でも発症する可能性はあります。

ここからは、水疱瘡が引き起こされる原因や感染経路、人へ感染する時期について解説していきます。

原因

水疱瘡の原因は、ヘルペスウイルスである「水痘帯状疱疹ウイルス」の初感染(免疫のない人に初めて感染すること)です。

水痘帯状疱疹ウイルスは気道粘膜から体内へ侵入し、鼻咽頭やリンパ節で増殖します。

4~6日で発症し、他の器官へと感染範囲を広げ、さらに増殖していきます。

一度水痘帯状疱疹ウイルスに自然感染すると一生涯続く免疫を獲得し、水疱瘡を再発する可能性は少なくなります。

しかし、水疱瘡が治っても水痘帯状疱疹ウイルスは生涯を通じて神経の中に潜んでいます

加齢やストレスなどにより免疫力が低下するとウイルスが再活性化し、帯状疱疹を引き起こします。

感染経路

ティッシュで鼻をかむ女の子

水疱瘡の感染力は非常に強いとされ、周囲へ伝染してしまうことの多い感染症です。

感染経路には空気感染・飛沫感染・接触感染の3つがあり、感染した患者の唾液や鼻水・水疱(水ぶくれ)の中にウイルスが存在します。

中でも空気感染するのが特徴で、ウイルスを含む粒子を吸い込むことで容易に感染します。

この粒子は患者さんがいなくなった後も一定時間空気中に漂い続けるため、患者のいた部屋にいるだけで感染してしまいます。

過去には、多くの子どもが集まった予防接種会場で水疱瘡に感染したという報告もあります。

また水を経由して感染することもあるため、水疱瘡に感染している場合は湯船に入らずシャワーで流す程度で済ませましょう。

感染経路内容
空気感染小さくて軽いウイルスが空気中に漂い、それを吸い込むことで感染する
飛沫感染咳やくしゃみなどで飛散したウイルス保持者のつばなどから感染する
接触感染皮膚(傷口・粘膜)の接触・手すりやタオルなどに付着したウイルスに接触すると感染する

水疱瘡は、接触の有無にかかわらず同じ空間にいるだけで感染する危険があります。

そのため、免疫を持たない方の集団の中では集団感染を引き起こすリスクが非常に高い感染症といえるでしょう。

人へ感染する時期

手で大きく×をつくる保育士

水痘帯状疱疹ウイルスに感染する時期は、発症の約2日前から治癒するまでの間です。

治癒とは、水疱がすべて痂皮化(かさぶた)になった状態をいいます。

水疱瘡の潜伏期間(症状が出ない期間)は、「感染から2~3週間程度」で、軽い水疱瘡と気づいたときには周囲へ感染を広げてしまっているケースも多いです。

特に子ども同士は接触機会が多いため、保育園や幼稚園、学校内で集団感染を起こしてしまうことも少なくなりません。

同年代の兄弟や姉妹がいる家庭では感染を防ぐことが難しく、家族内感染の発症率は90%とされています。

周囲への感染を予防するためには、軽い症状でも水疱瘡が疑われる場合はなるべく早めに病院を受診することが大切です。

軽い水疱瘡(みずぼうそう)は気づかない原因

水疱瘡の症状には年齢や予防接種歴の有無などによって個人差が大きく、軽症の水疱瘡では自覚しにくい場合もあります。

軽い水疱瘡に気づかない理由には症状に個人差があること、虫刺されなどに似ている点が考えられます。

  • 発熱しない
  • 虫刺されやあせもと間違う
  • 予防接種で症状が軽い

症状が軽度であるうちに発見して治療を開始しないと、水疱瘡が重症化してしまう可能性があります。

ここからは、軽い水疱瘡のときに気づきにくくなる原因について解説します。

これらの原因をしっかりと把握し、水疱瘡が疑われるときは早期に病院を受診できるよう心がけましょう。

発熱しない

後述する水疱瘡の症状に「発熱」がありますが、中には全く発熱しないという方もいます。

特に、子どもが水疱瘡にかかると発熱しないケースも多いです。

発熱していない場合でも、皮膚に発疹や水疱が現れたときには水疱瘡を疑いましょう。

予防接種を受けていない場合、最近身近に水疱瘡にかかった人がいる場合にはとりわけ注意が必要です。

虫刺されやあせもと間違う

虫刺されによる痒みと勘違いする男性

ごく軽い水疱瘡の場合は虫刺されやあせもと勘違いしてしまうケースがあります。

発熱がなく、小さな赤い発疹を数個見つけたときに水疱瘡を疑うことは難しいでしょう。

水疱瘡には痒みを伴う発疹があり、その点も虫刺されやあせもと間違われやすい原因となっています。

水疱瘡が軽症の場合でも現れる症状
・発疹の数が10個以下
・発疹が小さい
・痒みを伴う発疹
・発熱はないことがある

虫刺されやあせもに似ている発疹を見つけた場合、徐々にその数が増えてくるようなことがあれば水疱瘡が疑われます

念のため病院を受診し、医師の診察を受けましょう。

予防接種で症状が軽い

予防接種の注射針

すでに水疱瘡の予防接種を済ませている場合は、水疱瘡になっても軽症で済むケースが多いです。

発疹が少なかったり、発熱がなかったりと初期症状が軽くなる傾向になります。

しかし、水疱瘡の感染力が弱くなることはありません

一般的な水疱瘡と変わらず、家族や友達にうつしてしまう恐れがあります。

症状が軽症でも、水疱瘡が疑われる場合は病院を受診しましょう。

水疱瘡(みずぼうそう)の症状

水疱瘡の主な症状は、38度以上の熱・倦怠感・赤いポツポツした発疹などです。

倦怠感や発熱などの全身症状を伴うことが特徴です。

・38度前後の発熱(3~5日程度続く)
・倦怠感
・赤いプツプツした痒みを伴う発疹
(顔・背中・腹部・手足・口の中など全身に広がる)
・頭痛
・食欲の低下  など

発疹は赤みを帯び、後に水ぶくれのような水疱へと変わり、やがて痂皮化(かさぶた)することが特徴です。

また症状には個人差があり、発熱しない方や重症化して高熱が出る方もいます。

痒みを伴う赤い発疹や水疱を確認した場合はなるべく早く医師の診察を受けましょう。

ここからは赤ちゃん・子ども・大人が水疱瘡を発症した場合の症状の特徴について解説していきます。

赤ちゃん

水疱瘡にかかった赤ちゃん

水痘帯状疱疹ウイルスの免疫のない1歳未満の赤ちゃんは、水疱瘡になると合併症を起こしやすく危険です。

1歳未満の赤ちゃんに起こりやすい合併症
・肺炎
・気管支炎
・細菌感染症
・脳炎
・髄膜炎
・熱性けいれん など

母親が水痘帯状疱疹ウイルスの免疫を持っていると、赤ちゃんにも生後7ヶ月ほどまで免疫を引き継がれます。

水疱瘡の予防接種は生後12ヶ月~生後36ヶ月までの方を対象としているため、免疫がある7ヶ月~1歳未満の赤ちゃんの感染はなるべく避けたいところです。

赤ちゃんが水疱瘡になると起こしやすい症状
・38度程度の発熱が3~4日間持続する
・発熱するとほとんど同時に、顔・頭・体に発疹が出現する
・発疹を痒そうにかきむしっている
・ミルクや母乳を飲みたがらない
・ぐずっていて機嫌が悪い

上記のような症状を確認したらなるべく早めに小児科や皮膚科を受診しましょう。

赤ちゃんが水疱瘡になると赤い発疹がポツポツと出現し、その後発疹の中心に水疱(水ぶくれ)が現れます。

水疱瘡の合併症を防ぐためには、まずはしっかりと赤ちゃんの皮膚を観察し異常に気づくことが重要です。

子ども

子どもの水疱瘡になると、3~5cm程度の小さなサイズの痒みを伴う発疹から起こります。

発疹は徐々に赤みや膨らみを帯びて「水疱」と呼ばれる水ぶくれのような状態に変化し、最後には痂皮化(かさぶた)します。

発疹が出現するのは、頭→体→四肢の順番が多いです。

症状の経過には個人差がありますが、すべての発疹が痂皮化(かさぶた)するには1週間ほどかかります。

また、38度以上の発熱を伴うケースもありますが、発熱もなく活気もある子どもも多いです。

12歳以下の健康な子どもは水疱瘡になっても自然と治癒することが多く、大人と比べて重症化や合併症を引き起こすリスクは低いとされています。

しかし、稀に消化器(腸など)や呼吸器(肺など)など体内に発疹が出現することもあるため注意が必要です。

大人

大人が水疱瘡に感染した場合は、発疹が出現する1~2日ほど前から38度以上の発熱・倦怠感が現れます

その後、5~6cm程度の発疹が頭や体、四肢に現れます。

やがて発疹は水疱に変化し、3~4日過ぎると痂皮化(かさぶた)して1週間程度で治癒します。

子どもはすぐに湿疹の後が消えてしまいますが、大人は数ヶ月から数年にわたり跡が残ることもあります。

さらに、大人は脳炎や髄膜炎・肺炎、皮膚からの細菌感染症などの合併症を引き起こし、重症化するリスクが高いです。

特に、妊婦や特定の持病がある方は水疱瘡が重症化しやすい傾向にあります。

・妊娠している方
・水疱瘡の合併症がある方
・アトピー性皮膚炎や喘息の治療中の方
・免疫不全がある方

中でも、妊婦が水疱瘡になった場合は母胎だけでなく胎児にも危険が及ぶ可能性があるため注意が必要です。

妊婦

妊娠初期から中期にかけて水疱瘡を発症すると、まれに胎盤を通して胎児に感染し、先天性水痘症候群を発症します。

先天性水痘症候群の症状は手足が短くなったり、精神発達に遅れがみられたり、皮膚の傷跡や目の異常など様々です。

周産期に母親が水疱瘡になると、赤ちゃんが産道を通過するときに感染し、そのうち30~40%は産後に新生児水痘を発症します。

新生児水痘になると産後すぐに治療が開始されますが、死亡率は30%に及びます。

時期合併症
初期・中期流産、胎児の先天性異常、四肢の形成不全、先天性水痘症候群(発症率1~2%)、水痘肺炎(強い呼吸困難) など
分娩前後 (周産期)新生児水痘

妊娠中に水疱瘡を疑うような症状が出現したら、なるべく早めにかかりつけの産婦人科に電話で相談してみましょう。

皮膚科の受診を奨められる場合もあります。

水疱瘡(みずぼうそう)は軽い症状でも病院へ行く

女性を診察する医師

軽い症状の場でも、赤い発疹に痒みがあるなど少しでも水疱瘡が疑われる場合には病院を受診しましょう。

病院の受診の目安
・少しでも発疹がある
・発疹に痒みがある
・発熱している
・元気がない、食欲がない

痒くて皮膚をかきむしってしまうと、全身に広がったり他人に伝染させてしまうリスクを高めます。

上記のような症状があり、水疱瘡が疑われる場合は子どもの場合は小児、成人の場合は総合内科や皮膚科を受診することをおすすめします。

水疱瘡は、医師による問診と視診で診断をします。

問診で確認する内容
・2~3日の経過
・水疱瘡の予防接種を受けたことがあるか
・これまで水疱瘡になったことがあるか
・周囲に水疱瘡になった人がいるか

発疹の数が少なく確定診断しにくい場合は、血液検査で水疱瘡の抗原や抗体があるか確認したり、水疱からウイルスを採取して調べることもあります。

初期段階の水疱瘡が疑われる症状のある方は、重症化や周囲への感染拡大を避けるため、すぐに病院を受診することを心がけましょう。

水疱瘡は非常に感染力が強いため、事前に病院へ電話で連絡してから受診することをおすすめします。

また、病院で診察を受けることで「水疱瘡に感染したことがある」という記録を残しておくことも大切です。

水疱瘡(みずぼうそう)の対処法は予防接種で防ぐ

予防接種をする赤ちゃん

水疱瘡は予防接種を受けることで発症を防ぐことができます。

水疱瘡の定期予防接種は平成26年10月1日から開始し、生後12ヶ月~生後36ヶ月までの方を対象として市町村主体で行われています。

日本国内では、乾燥弱毒生水痘ワクチンを使用しています。

2回の接種が必要であり、1回の接種で重症の水疱瘡を100%予防、2回の接種で軽い水疱瘡も発症を予防することができるとされています。

また、水疱瘡ワクチンの副作用は、アナフィラキシー様症状・急性血小板減少性紫斑病などが稀に起こることがあります。

副作用出現時間症状
過敏症直後~翌日発疹・じんましん・紅斑・発熱・痒み など
全身症状一過性で数日中に消失発熱・発疹 など
局所症状発赤・腫脹・硬結 など
水疱瘡ワクチンの副作用

ワクチンの普及により水疱瘡の年間患者数は約70%も低下したという報告があります。

ちなみに、過去に水疱瘡になったことのある方は水疱瘡に体する免疫を獲得しているとされ、予防接種を受ける必要はありません。

まだ水疱瘡ワクチンを受けておらず、なおかつ子どもの頃に水疱瘡にかかる機会がなかった方は免疫を持たないまま成人する可能性があります。

成人後に水疱瘡にかかると重症化するリスクが高まるため、過去に水疱瘡になったことがない方も水疱瘡の予防接種を受けておくことを検討しましょう。

軽い水疱瘡(みずぼうそう)についてよくある質問

ここからは、水疱瘡でよくある疑問について解説していきます。

水疱瘡について気になることがあるという場合にはぜひ参考にしてみてください。

水疱瘡(みずぼうそう)が流行する時期はいつ?

毎年冬~春頃に多く、とくに春先の時期に流します。

春先は入園や入学・入社など新生活を迎える方が多い時期であり、集団感染を引き起こしやすいため特に注意が必要です。

水疱瘡(みずぼうそう)にかかったかどうか見極める方法は?

水疱瘡にかかったことがない・予防接種を受けていない方に、水疱瘡の皮膚症状が徐々に全身に広がっている場合は水疱瘡を疑ってもよいでしょう。

水疱瘡の皮膚症状とは、紅斑(皮膚の赤み)・丘疹(小さな皮膚の盛り上がり)・水疱(水ぶくれ)・痂皮(かさぶた)といった様々な状態の皮膚症状が全身にみられる状態です。

他にも、周囲で水疱瘡にかかった方がいる場合や水疱瘡の予防接種を1回しか受けていない場合も水疱瘡にかかっている可能性が高くなります。

子どもが登校・登園できる目安は?

学校保健安全法の「学校伝染病の種類及び出席停止期間」では、水疱瘡は第二種の感染症に分類されており、保育園・幼稚園・学校は登園・登校停止となります。

そして登園・登校を開始できる目安は、「発疹がすべて痂皮化(かさぶた)するまで」と定められています。

水疱瘡では水ぶくれのような発疹は現れますが、水ぶくれが少しでも残っている状態ではまだウイルスが感染力を持っているということです。

治癒するまで平均1週間程度かかりますが、抗ウイルス剤で適切に治療を行うとさらに短期間で治癒できるようになります。

多くの保育園・幼稚園・学校では、医師による登園・登校許可証を必要とするケースが多いです。

発症や治癒の期間には個人差があるため、症状が落ち着いたらもう一度病院を受診して登園・登校が可能かどうか医師に相談してみましょう。

また、登園・登校を許可された後も、発熱やかゆみが残り、食欲不振や睡眠不足につながることもあります。

体調が万全の状態になるまでは、体育やプールの授業は休むなど無理をしないよう気をつけましょう。

水疱瘡(みずぼうそう)が重症化するとどうなる?

水疱瘡が重症化するとウイルスが肺や脳などの臓器に感染し、脳炎や水痘肺炎などの合併症を引き起こす危険があります。

とくに水疱瘡の免疫のない大人(水疱瘡にかかったことがない・予防接種をしていない)、病気や薬により免疫機能が低下している方・妊婦・新生児は合併症を引き起こすリスクが高いので注意しましょう。

合併症リスクの高い人症状
水痘肺炎免疫のない大人・妊婦(子どもはきわめて少ない)血痰・陥没呼吸・鼻翼呼吸(呼吸で鼻の穴が広がる)・呼吸が荒くなる・腹式呼吸・虚空内粘膜のただれ
髄膜炎免疫のない大人高熱・頭痛・嘔吐・けいれん
水痘脳炎免疫のない大人高熱・頭痛・意識障害・首を後ろに曲げられない・けいれん発作・歩行時のふらつき
水疱瘡で引き起こされる合併症

ほかに、妊婦が水疱瘡にかかると、流産・胎児の先天性異常・四肢の形成不全・先天性水痘症候群・新生児水痘につながる場合があります。

子どもの水疱瘡は軽症の場合が多いため、対症療法(症状を和らげる治療)のみで様子を見ることが多いです。

しかし、12才以上や成人は合併症を引き起こすことが多いためヘルペス属ウイルスに対する抗ウイルス薬を使用することもあります。

合併症を引き起こすリスクの高い方は早めに病院を受診し、必要に応じて治療をすることが必要です。

帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、神経の走行に沿って痛みを伴う発疹や水疱が現れる疾患です。

過去に水疱瘡を発症した時の「水痘帯状疱疹ウイルス」が神経に潜み、加齢やストレスなどにより免疫力が弱まると水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することで帯状疱疹を発症します。

水痘帯状疱疹ウイルスを持つ患者の20~30%で起こることが報告されています。

ちなみに、一度帯状疱疹にかかると再び水痘帯状疱疹ウイルスの免疫を獲得するため、帯状疱疹が再発することはほとんどないとされています。

発疹が出現する前はピリピリ・チクチクと違和感を感じる程度
         ↓
段階的に痛みを感じるようになる
         ↓
痛みのある皮膚が赤くなり、水疱(水ぶくれ)ができる
         ↓
最後にはかさぶたができる(痂皮化)

症状は1ヶ月程度持続することが多く、発疹の痕は症状が消失してから2~3週間で消えるでしょう。

多くの成人は「水痘帯状疱疹ウイルス」を保有している方が多く、帯状疱疹自体の感染が起きることは少ないです。

しかし、「水痘帯状疱疹ウイルス」の免疫がない方に感染させると、水疱瘡を発症してしまうリスクがあります。

そのため、帯状疱疹の発疹がある場合には、赤ちゃんや妊婦との接触は控えるよう気をつけましょう。

チクチク・ピリピリとした皮膚の違和感を感じたら、帯状疱疹の可能性があるため病院の受診をおすすめします。

軽い水疱瘡(みずぼうそう)のまとめ

水疱瘡の症状が軽症の場合は、水疱瘡であると自覚しにくい場合もあります。

しかし水疱瘡は感染力が非常に強く、たとえ軽症でも感染力が弱まることはありません。

また、軽い水疱瘡を放置することによって合併症を引き起こし、重症化してしまう危険もあります。

発熱や倦怠感などの全身症状がなくても、痒みを伴う発疹や水疱(水ぶくれ)を確認したら水疱瘡が疑われるので早めの医療機関への受診が望ましいといえます。

また、まだ水疱瘡になったことがない方は、水疱瘡の発症や重症化を防ぐ効果のある予防接種を積極的に受けてみましょう。

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