「不眠症はどんな症状が起きるんだろう?」
そのように悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
たしかに良く聞く病名ではありますが、詳しくは知らないことが多いですよね。
ここでは、そんな不眠症の症状や治し方について徹底解説します!
最近寝付きが悪い方や、眠りが浅い方は是非最後までご覧下さい。
①不眠症には主に4つの要因がある
②不眠症を治すには自律神経を整えなければいけない
③不眠症を予防するには規則正しい生活を送ることが重要
④不眠が続いたらかかりつけ病院に受診する
⑤最近は低リスクの睡眠薬がある
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不眠症になると起きる症状
不眠症になると、入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒などの睡眠障害が起きます。
睡眠が適切にとれていないことから、日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などといった不調が起きてしまいます。
人によって必要睡眠時間は大きく変わってくるため、不眠症は睡眠時間が短いということが問題という訳ではなく、不眠によって日中に支障をきたしてしまうことが問題です。
今や多くの人が不眠で悩んでおり、国民病ともいわれています。
一般成人の30〜40%が何らかの不眠症状を有しており、女性に多いことが知られています。不眠症状のある方のうち、慢性不眠症は成人の約10%に見られ、その原因はストレス、精神疾患、神経疾患、アルコール、薬剤の副作用など多岐にわたります。加齢とともに不眠症状は増加し、60歳以上では半数以上の方で認められます。
厚生労働省e-ヘルスネット
睡眠時間が短くても日中に支障が出ない場合は不眠症ではないため注意しましょう。
不眠症の原因
不眠症の原因として、環境的要因・生理的要因・心理的要因・生活習慣的要因の4つがあります。
ここからはこの4つの要因を詳しく解説するので、不眠症の疑いがある方は自分が当てはまっていないかチェックしてみましょう。
①環境的要因・・・騒音や光による睡眠の妨げ
②生理的要因・・・特別な日の前夜の緊張による睡眠の妨げ
③心理的要因・・・ストレスや悩み事による睡眠の妨げ
④生活習慣的要因・・・自律神経の乱れや生活リズムによる睡眠の妨げ
環境的要因
まず1つ目は環境的要因です。
外部の音がうるさい場合や、部屋に光が入ってくることによって睡眠を妨げてしまっている場合はこの環境的要因にあたります。
更に寝室の温度も適温でない限り、より良い睡眠をとることはできません。
寝室の環境と整えるためには以下のようなことを試してみると良いでしょう。
・寝室に光が入ってくる場合・・・遮光カーテン・アイマスクを利用する
・騒音がある場合・・・耳栓・防音シートなどで対策する
このタイプの睡眠障害の場合は環境問題さえ解決すれば治る場合が多いので、まずは寝室の環境を整えるようにしましょう。
生理的要因
2つ目は生理的要因です。
これは主に、入学や就職・テスト前日や試験日前日・旅行の前日などといった時に起こります。
よく「明日のピクニックが楽しみで眠れない・・・!」と、言ったりするのを聞いたことがあるでしょう。
それも生理的要因の1つだと言えます。
この場合一時的なものが多く、一定の期間を過ぎると自然に回復していることが多いため、当てはまっている心当たりがある方は、少し様子をみてみると良いでしょう。
心理的要因
3つ目は心理的要因です。
これは心配事・悩み事・ストレスなどが原因になります。
特にストレスや緊張は睡眠を妨げるため、不眠を治すにはその根本的なストレス要因を取り除く必要があるでしょう。
ストレスは不眠症に限らず、多くの病気を引き起こしてしまう原因になるため注意が必要です。
このタイプの不眠症の疑いがある方は、ストレスがなくなると睡眠障害もなくなる場合が多いので、まずはストレスを軽減させることが大切です。
生活習慣的要因
最後に生活習慣的要因があります。
これは主に体内リズムの乱れから起こることが原因です。
体内リズムが乱れると、自律神経も乱れ身体に様々の不調をもたらします。
現代は24時間社会と言われるほど朝昼晩の区別が付かなくなっていていることから、体内リズムが崩れがちな方が多いです。
これを整えるには時間が掛かってしまう場合も多いので、生活習慣的要因が原因で不眠症の疑いがある場合は根気強く整えていく必要があるでしょう。
不眠症の主な治し方
引用元:厚生労働省e-ヘルスネット
不眠症になった場合主な治し方は、自律神経を整えること・就寝前にアルコール・カフェインを摂らないこと・薬物療法などがあります。
ここからはそんな主な3つの治し方について詳しく解説するので、不眠症や不眠症の疑いのある方は是非参考にしてください。
①自律神経を整える
②寝る前にアルコール・カフェインは摂らない
③薬物療法
自律神経を整える
まずは、自律神経を整えましょう。
自律神経を整えるには、体内時計の調節・適度な運動・太陽の光を浴びることが大切です。
・体内時計の調節
・適度な運動
・太陽の光を浴びる
就寝時間と起床時間を毎日統一することを心がけると体内時間の調節が上手くいきます。
例えば、休日いつもよりかなり遅い時間に起きたりするとそれは体内時計の乱れの原因となってしまいます。
平日・休日に限らず、同じ時間に就寝・起床すると効果的でどうしても眠い場合は日中に30分ほど昼寝をすると良いでしょう。
更に適度な運動も自律神経を整えるうえで大切です。
適度に身体を動かし、程よい疲労は快適な睡眠を導きます。
そこまで身体に負担の掛からない程度の有酸素運動を継続することが、特に効果的です。
逆に激しい運動は交感神経を刺激させ寝付きが悪くなるので注意しましょう。
最後に太陽の光を浴びることも自律神経を整えるうえで効果的です。
太陽のように強い光には、体内時計を調節を調節する働きがあり、特に朝浴びるとその効果をより発揮できるため、起きたらまずカーテンを開けて自然の光を部屋の中に取り込むことが必要でしょう。
早朝に朝日を浴びることで、夜の早寝にも繋がります。
逆に夜強い光を浴びると、眠れなくなってしまうので注意が必要です。
寝る前にアルコール・カフェインは摂らない
次に寝る前にアルコール・カフェインは摂らないようにしましょう。
就寝前のアルコールは一般的に寝付きを良くするように思われがちですが、眠り自体は浅く早朝覚醒が起きる原因になります。
一時的にしか効果を発揮できないため、睡眠の質をあげたい場合にはおすすめできません。
更にカフェインもお馴染みではありますが、コーヒー・緑茶・チョコレートなどに含まれているカフェインには覚醒作用があるため就寝前の摂取は避けましょう。
更に利尿作用も含まれているので、夜中に尿意で目が覚めてしまう原因にもなってしまいます。
特に寝る4時間前からは摂取を避け、お腹が空いてしまったり喉が渇いてしまった場合は、他の物を摂取してください。
薬物療法
最後に病院で不眠症の治療を行う場合、人によっては薬物療法もおすすめされます。
特に薬物両方では睡眠薬を中心に用いて治療を行います。
短時間作用型は入眠困難に対して、中時間作用型は中途覚醒に対して、長時間作用型は早朝覚醒に対して用いられていることが多いです。
睡眠薬といえば、依存性や認知機能障害を心配される方も多いですが、最近ではそのような副作用を軽減できる薬の開発が進んでおり過度な心配は必要ありません。
ただ、長期間睡眠薬を服用することはよくないため、医師の指導を元に正しく服用してください。
市販で売られている睡眠薬も同様で、長期にわたる服用は禁止されているので注意しましょう。
不眠症にならないために気をつけること
不眠症にならないためには規則正しい生活・寝室の環境を整える・就寝前にブルーライトを浴びないことなどが大切になります。
ここからは、そんな不眠症にならないために気をつけなければいけないことを解説していきます。
①規則正しい生活を送ること
②寝室の環境を整える
③寝る前はブルーライトを浴びないようにする
規則正しい生活を送ること
まずは、規則正しい生活を送りましょう。
良い睡眠をとるには、規則正しい生活を送ることが必須になります。
体の中の体内時計には、睡眠のタイミングを決めるだけではなく、前もってホルモンの分泌や生理的な活動を調節し、睡眠に備える働きがあります。
この働きを正しく行うには日々の生活を規則正しく行わないといけません。
毎日の就寝・起床時間を揃え、太陽の光を浴び、3度の食事をしっかりととりましょう。
規則正しい生活が送れていない方は、すぐに正すことは難しいですが少しずつでも始められるところから、コツコツ整えていくことが大切です。
寝室の環境を整える
次に寝室の環境を整えましょう。
前述にもある通り、騒音や光などといったことから避けられるような環境にすることが大切です。
それだけでなく、寝具も自分にあったものを使うことが大事になってきます。
枕や敷き布団も合っていないと、快適な睡眠をとることはできませんし、首や体などを痛めてしまう原因にもなります。
質の良い睡眠をとるために、詳しくは厚生労働省の「快眠のためのテクニック」で解説されているのでおすすめです。
更に夜間は部屋の照明をできるだけ暗くするとより質の良い睡眠をとることが出来るとされています。
家庭の照明でも長時間浴びていると体内時計が乱れる原因となっているので、300ルクス程度の明るさにし照明も白っぽい昼白色の蛍光灯よりは、暖色系の蛍光灯が望ましいです。
質の良い睡眠をとるには、寝室の環境を整えることが大前提となるので、良い環境になるように心がけましょう。
寝る前はブルーライトを浴びないようにする
最後に寝る前はブルーライトを浴びないようにしましょう。
特に夜間にスマートフォン・パソコン・テレビなどからは放出されるブルーライトは、自律神経の乱れ・内分泌系の・免疫系にも悪影響を及ぼします。
朝の光と反対で夜の光は体内時計を遅らせる力があり、夜が更けるほどその力は強くなります。
そのため、寝る前のブルーライトはなるべく避けた方が良いですが、どうしても避けられない場合はブルーライトカットのフィルムや眼鏡などを利用し、ブルーライト対策を行いましょう。
不眠症の疑いがある場合は病院への受診がおすすめ
不眠症の疑いがある場合はまず、かかりつけの病院へ受診し、担当医に相談することをおすすめします。
そこで睡眠指導や薬物療法などの治療を受けるのが望ましく一般的ではありますが、それでも改善しない場合は心療内科や精神科への受診を勧められるでしょう。
不眠が続いた場合、ある程度の期間様子を見るのも良いですが、放置していても治らない場合が多いです。
大切なのは、眠れないことを一人でくよくよ考え込まないことです。
心配する気持ちや不安な気持ちが、不眠を悪化させるだけではなく、心や身体に悪影響を与えてしまいます。
不眠症は日常生活に支障が出てしまうの病なので、しっかりとした専門医の元で、適切な治療を行い1日でも早く完治できるようにしましょう。
不眠症に関するよくある質問
①不眠症で受診した際の診察内容は?
②睡眠薬などの薬の処方が怖い
不眠症で受診した際の診察内容は?
最初に問診での聞き取りを行います。
患者さんの生活週間・生活リズム・睡眠時間・アルコールの摂取量などといったことを聞き、その結果から適切な治療方法を考え、場合によっては検査の必要がない場合もあります。
睡眠薬などの薬の処方が少し怖い
医師と薬剤師の指導の下服用する場合は、過度に恐怖心を抱く必要はありません。
どの薬にも副作用のリスクは存在するため、睡眠薬が特別に怖い薬という訳ではありませんし、正しく服用すれば不眠症の改善に役立ちます。
最近では特に依存性や筋弛緩作用が低く、副作用が少ない睡眠薬も多く開発されているため、不安な場合はまずその様な薬を処方してもらえるように医師に相談すると良いでしょう。
基本的には、指示通り正しく服用すれば問題ありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここでは不眠症の原因や治療方法などについて解説していきました。
確実に適切な治療方法を行うためにはまず、かかりつけの病院に受診することをおすすめします。
日々の生活をより良くするためには、質の良い睡眠を心がけましょう。