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GREETING 河北家庭医療学センターご挨拶

家庭医療学センターとは

1928年の河北医療財団の創立以来、私たちは『地域完結型ケア』の構築を目指しています。その一端として、1981年には『生活のなかにある医療とケア』を実現すべく、Total Home Health care Service(THHS)という概念を掲げ、入院しているときだけでなく家庭にいるときも安心して医療サービスにアクセスできるシステム(往診・訪問看護サービス)を開始しました。
河北家庭医療学センターは、THHSの後を継ぎ、2006年に東京・杉並家庭医療学センターとして開設され、2014年4月に名称を河北家庭医療学センターと改称しました。河北家庭医療学センターは単なるサービス提供機関ではなく、家庭医療を学問として普及・定着するための教育・研究を中心的に担う部門です。総合診療・家庭医療の重要性が高まるなか、当センターは設立当初よりその理念に基づく家庭医療の実践と人材育成を継続しています。
診療部は総合診療専門医・家庭医療専門医の臨床研修機関(基幹施設)と、看護部は東京都訪問看護教育ステーションの指定教育施設となっており、併設の居宅支援事業所と三位一体となって家庭医療の臨床教育の場、実践に基づく知識集積の場、そしてその知識を実践する場となっています。

当院の研修・希望する研修医の皆さまへ

私たちの組織は「家庭医療センター」ではなく、「家庭医療“学”センター」です。ここには、家庭医療を実践するだけでなく、家庭医療を学問として捉え、問い続け、磨き続けてきた20年の歴史があります。「家庭医療をおこなうこと」と「家庭医療を学び・考え続けること」、その両輪を大切にしてきたことこそが、私たちの誇りです。
多様な背景を持つ人々が暮らし、高齢化が進み、医療の高度専門化が加速する現代社会において、求められているのは、より全人的で、包括的で、統合的な医療です。専門性が細分化される時代だからこそ、それらを束ね、生活の文脈の中で再構成できる医師の存在が不可欠です。極論すれば、“なんとなく”でもプライマリケアの役割を担うことは可能かもしれません。しかし、これからの30年、高齢化と多様化の進む大都市圏にこそ、真に質の高い総合診療・家庭医が必要であると、私は確信しています。
当センターの指導医(2025年現在)は全員が家庭医療専門医、または総合診療専門医の資格を有し、それぞれが異なる視点を持ちながらも、“家庭医療”という共通の基盤のもとで一貫性のある指導をおこなっています。診療所を基幹とするプログラムは決して多くはありません。私たちは診療所医師の育成に本気で向き合う体制を整えています。スキーを学ぶのにプールへ行く人はいません。都市に根ざした家庭医療は、都市でこそ鍛えられるのです。大都市圏で家庭医を志すならば、大都市の現場で学ぶべきであると、私たちは考えます。
教育は日々の診療の中にあります。その日の終わりにおこなう在宅患者さんのブリーフィングは、単なる症例共有の場ではありません。自らの判断と上級医の判断を照らし合わせ、標準的対応とその背景、そして個別性のある医療提供の実践を学ぶ教育の場でもあります。週1回の勉強会では理論と実践を往復し、学びを深めています(別媒体で内容を発信しています。ぜひそちらもご覧ください)。診療と教育、実践と省察は、分断されることなく循環しています。
私たちはこれまで多くの仲間を送り出してきました。しかし、都市型家庭医療のモデルは、まだ完成していません。より良い家庭医療を創り、地域に還元していく営みは、いまもなお途中にあります。大都市圏における家庭医療の実践。この価値を共有し、その続きをともに創り上げてくれる力強い仲間を、私たちは待っています。ぜひ一度、私たちの現場を見にいらしてください。

河北家庭医療学センター長 塩田 正喜

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