【医療コラム】がんと診断されたら

【医療コラム】がんと診断されたら

みなさん、こんにちは。医師の栗林です。

生涯において「2人に1人はがんになる」と言われています。

この記事を読んでくださっている方ご自身やご家族、もしくは大切なご友人が、がんを体験するかもしれません。

がんと診断されたあなたにまず伝えたいことは、今の不安な気持ちをどうかお一人で抱え込まずに、身近な人に相談し、そして私たち医療者を頼りにしてください、というメッセージです。

世の中には健康や医療に関する情報があふれていて、患者さんを動揺させる原因となります。

「○○を食べるとがんにならない」「○○でがんを治す」とうたう情報のほとんどは科学的根拠のないものです。信頼できる公的機関からの情報を参考にしましょう。

例えば、国立がん研究センターが一般の方向けに作成しているウェブサイト「▶がん情報サービス」がお勧めです(インターネット検索が苦手な方には冊子もあります)。

その中に、がんの療養と緩和ケアに関する項目があり、苦痛をやわらげるための技術が進歩していてさまざまなサポートが得られることが書いてあります。

「がんは進行すると痛いと聞くので怖い」という声がありますが、現在はがんに伴う体の痛みの多くは鎮痛剤を適切に使うことで軽減することができます。

がんになると、体や治療のことだけではなく、生活や将来への不安なども経験されるでしょう。医師だけでなく、看護師や薬剤師、ソーシャルワーカーなどチームで患者さんを支えます。

緩和ケアが受けられる場所はがんの専門病院だけではありません。また、緩和ケアは抗がん剤や手術、放射線治療と並行して同時に受けることができます。

がんによる症状をやわらげ、治療の副作用など諸問題に対処しながら自分らしい生活を送るための治療、それが緩和ケアであり、私たちが得意とする訪問診療がお役に立てる場面でもあります。

住み慣れた場所で安心して治療が続けられるように、そして「もしも」の時には往診で相談に乗ることもできるという点でも、がんと診断され、治療開始と同時に緩和ケアを担当するもう一人の主治医として、訪問医が関わることできれば理想的と考えます。

また、がんと診断される前から、いざという時に頼りにできるかかりつけ医と繋がっていくことも大切です。ぜひご相談ください。

◆今回のポイント◆

緩和ケアは「入院」でも「通院」でも「自宅」でも受けられます


執筆者プロフィール
あいクリニック 医学博士 栗林泰子(くりばやし・やすこ)

【専門】内科・血液内科

・日本内科学会認定総合内科専門医
・日本血液学会認定血液内科専門医
・日本がん治療認定医機構認定がん治療認定医

(広報誌『あっぱれ』2022年夏号掲載)

 


2022年7月6日 カテゴリー(あいクリニック): お知らせ, 医療コラム

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