
【看護師コラム】シニアは変化が苦手?
訪問看護をしていると、在宅サービスの利用に抵抗感をお持ちの方に出会うことがあります。
「どこも悪くないので大丈夫」「人が来るのは好きではない」など理由はさまざまです。デイサービスを勧めると「出かけるのは好きではない」「人の集まるところは苦手」とこれも避けられます。サービスの説明を始めると、表情が固まり徐々に口がへの字になり、最後には「もう結構です」と断られてしまうことも。高齢の方の心理的特徴として、「保守性」「内向性」「用心深さ」などが挙げられます。記憶力や注意力の保持も難しくなるため、変化を好まなくなるのは自然なことかもしれません。変化を促すことはとても難しいのですが、ご自身の経験や知識を元に判断する能力は維持されると言われているため、一度受け入れると案外すんなりとサービス利用ができることもあります。
私が気を付けていることは、
①「この人の言葉は信じられる」とご本人の信頼を得ること。
②無理に物事を進めずにタイミングを見計らうこと。
③できるだけ変化を楽しんでいただけるように促すこと。
私自身、父親の対応に苦慮しているところです。訪問看護の仕事をしている身であっても、自分の親の対応は難しいものだなぁと頭を悩ませつつ、父のへの字の口をどうしたら笑顔にできるのか…現在はタイミングを見計らっているところです。
大貫 ふみ子(おおぬき・ふみこ)
あい訪問看護ステーション平尾
公益社団法人日本看護協会認定 訪問看護認定看護師
(あっぱれ2025年春号に掲載)
2025年4月15日 カテゴリー(あい訪問看護ステーション平尾): ステーション平尾日記。
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