
【看護師コラム】肺炎は治るから怖くない?
この季節、インフルエンザや新型コロナウィルス感染症やマイコプラズマ肺炎といった感染症のニュースを耳にする機会が増えてきました。多くの肺炎は治療により治るため、ガンなど他の病気と比べると軽く考えがちになるかもしれません。しかし本当にそうでしょうか?
例えばコロナウィルス感染症で入院し、無事に退院できたものの、足の力が弱くなった、入院前の生活に戻れなかったなどの報告があります。経験された方もいるかもしれません。病院や介護施設に入るとどうしてもベッドで過ごす時間が増え、活動量が少なくなり、筋力が低下することがあります。そして飲み込みなどの嚥下(えんげ)に関わる筋力が低下すると、今度は誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。体力が戻らないままさまざまな肺炎を繰り返し発症するうちに、徐々にフレイルが進行し、最終的には介護が必要な状態となってしまいます。
肺炎は治るから怖くないと油断せず、それがきっかけで起きるさまざまな負の連鎖に陥らないよう、適切に予防し元気に社会生活を送りましょう。
肺炎予防5ヶ条
①マスク着用( 病原微生物の暴露を避ける感染対策)
②インフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種
③生活習慣病の治療( 気づきにくい誤嚥の原因になる脳血管疾患の予防)
④歯みがき・入れ歯の手入れ(口腔ケアの実施)
⑤しっかり食べて運動( 低栄養や身体機能低下の予防)
温盛 由紀子(ぬくもり・ゆきこ)
あい訪問看護ステーション平尾 所長
公益社団法人日本看護協会認定 慢性呼吸器疾患看護認定看護師/保健師
(あっぱれ2025年冬号に掲載)
2024年12月27日 カテゴリー(あい訪問看護ステーション平尾): ステーション平尾日記。
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