家族にはなれないけれど
あるご利用者様に困っていることはないかお聞きしたところ、
「家族といれば、あれやこれやある。ここでは困ることがない。だから張り合いがない。」
こんな返事が返ってきました。
ある職員が、「どうしよう!孫の5月人形のお金を出してって娘が言って来た。」と声を上げていました。
可愛い孫に会うのは楽しみだけど、急な出費は痛い!!
あれやこれやって、こうした家族と一緒に過ごす中で生じるこんな日常なんでしょう。
そのご利用者様はそんなあれやこれやがなく、物足りない気持ちになっているのかもしれません。
どんぐりの中で家族っていうのは難しいけれど...
昨年度末にある職員が退職しました。
その職員はいつもご利用者様を楽しませてくれた方で、皆に愛されていました。
お別れの挨拶を始めると、ご利用者様が次々と涙を流し始め、職員も一緒になって泣いていました。
涙するだけの想いのある日々を、その職員とご利用者様は一緒に過ごしてきたのでしょう。
職員は家族にはなれないけれど、できることがきっとある。
皆の涙にヒントをもらった気がしました。
2024年4月6日 カテゴリー(あいグループホームどんぐり): どんぐり日記。